ケアマネをやっていると、当然介護サービスの利用などに伴って利用者の人の経済状況に触れる機会が多くなります。そしてほとんどの高齢者の生活を支えている収入がなんと言っても「年金」ですよね!
しかしこの年金。ケアマネの試験を突破する為にとりあえず勉強してはみたものの、イマイチよく理解できず、曖昧なまま業務を行っている人もいるのではないでしょうか?
仕組みが複雑に見えてしまう事と、お金の事を苦手にしているケアマネが多いのもあって避けられがちなジャンルですが、ちゃんと理解しておくと利用者や家族のお金に関する踏み込んだ相談にも的確な対応ができ
「このケアマネできる、頼れる!!」
と好感度アップ間違いなしです。今回はそんな年金の基本的な事について記事にしたいと思います。
年金には大きくわけて
①公的年金
②企業年金
③個人年金
の3種類があります。ただ国が管理、運営しているのが「公的年金」で多くの高齢者の収入の柱となっているのがこれです。
個人年金
保険会社に定期的にお金を支払い保険給付対象となったら保険金を受け取る民間保険。 以下のようなタイプがあります。
終身年金
被保険者が生きている限り一生涯年金を受け取れます
保障期間付き終身年金
年金受け取り開始後の一定期間(10年、15年など)は被保険者の生死に関わらず年金を受け取れる保障期間があり、その後は生きている限り年金が受け取れます。保障期間内に死亡した場合は一般的に残りの期間に応じた一時金を受け取ることになります。
確定年金
10年、15年などあらかじめ定めた年金の受け取り期間中は生死にかかわらず年金を受けとれます。ただし、年金受け取り期間中に死亡した場合は一般的に残りの期間に応じた一時金を受け取ります。
有期年金
10年、15年などあらかじめ定めた年金の受け取り期間中に生きている限り年金を受け取る保障期間付き有期年金。保障期間中は生死にかかわらず年金を受け取れ、その後はあらかじめ定めた年金の受け取り期間中に、生きている限り年金を受け取れます。保障期間中に死亡した場合は一般的に残りの期間に応じた一時金を受け取る事になります。
この他にも様々なタイプの年金があります。個人年金はもらう時に物価が上昇してお金の価値が下がってしまうと、お金をかけていた時想定していたほど年金が入らなくなるリスクもあるので知っておきましょう。
企業年金
企業が独自に行う私的年金制度。2階建ての公的年金を補完する形で3階部分に相当 。この年金をかけられるのは財政状況に余裕のある大企業など。最近は不況の影響で会社の運営状況の悪化などから制度を止める企業も増えています。
公的年金
公的年金には「国民年金」「厚生年金」「共済年金」の3種類があります。
(引用:厚生労働省ホームページ)
図で示すとこんな感じですが、何かいまいち分かりにくいですよね(笑)
国民年金
全ての現役世代の国民に加入義務があります。この年金が全ての年金の基礎的部分になる為「基礎年金」とも言われてます。
厚生年金
会社員など会社に「雇用」されている人が加入する年金。費用は会社と折半負担で基礎年金と併給してもらえる
共済年金
公務員や私立学校の教職員が加入する年金。基礎年金と併給してもらえます。
報酬比例年金は厚生年金とほぼ同じだが共済年金には「職域相当部分」という3階部分にあたる独自給付がある為、厚生年金受給者よりも多く年金がもらえます。
年金給付のタイプ
①老齢給付
被保険者が65歳になった時申請により給付される
②障害給付
被保険者が障害者になった場合給付される
③遺族給付
一家の大黒柱が死亡した場合に残された遺族に支給される
被保険者タイプ
第1号被保険者
自営業者やその配偶者など国民年金のみの加入者。年金は基本的に自分で支払うことになります。
第2号被保険者
厚生年金や共済年金の加入者。保険料は給料から天引きされて支払いを行っています。
第3号被保険者
第2号被保険者に扶養されている配偶者で、保険料を納める必要がないのが特徴です。
次回以降、年金のさらに詳細について記事にしたいと思います。