介護認定調査 調査員に正しく情報を伝える方法①「3軸を理解しよう」

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「なんであの人が、要介護3から要介護1になるの??」

「あんなにしっかり情報を伝えたのに、調査員は何も分かっていない」

ケアマネをやっていると、よく介護保険の更新申請の度に起きる悲劇の一つが上記のような介護度が現状より下ってしまうことが起きます。

これで何が困るかと言えば

現状のサービスを利用することで、なんとか生活ができていたのにそれができなくなるかもしれない

ケアマネの支援費や、サービス事業所の収入減

特に在宅の場合、①が死活問題でケースによっては一気に施設入所に舵取りが変わってしまうほどの影響力を持っている。

こんな状況をできるだけ作らないようにする為にも、ケアマネジャーの人達には是非ポイントを抑えたうえで、認定調査の立ち会いに参加してもらえるといいと思い記事を書いてみます。

 

3軸って何?

認定調査には全部で74項目聞き取りをする内容があります。

そしてその分類は大きく2つに別れている

「1~7群」

「3軸」

「1~7群」は簡単に言えば、身体機能や認知機能等の種類別で分けられているため分かりやすい。

しかし、あまり馴染みのないのが今回紹介する「3軸」

この3軸はメチャクチャ簡単に言うと

全ての項目の判定基準はこの3つしかありませんよ~

というもの。つまり、この判定基準を抑えておくことで自然と必要な回答ができるようになるので、是非覚えてもらいたいと思います。

軸①能力

該当する項目

「1-3 寝返り」
「1-4 起き上がり」
「1-5 座位保持」
「1-6 両足での立位保持」
「1-7 歩行」
「1-8 立ち上がり」
「1-9 片足での立位」
「1-12 視力」
「1-13 聴力」
「2-3 えん下」
「3-1 意思の伝達」
「3-2 毎日の日課を理解」
「3-3 生年月日や年齢を言う」
「3-4 短期記憶」
「3-5 自分の名前を言う」
「3-6 今の季節を理解する」
「3-7 場所の理解」
「5-3 日常の意思決定」

この項目で重要なのが本人がその行為を介助などの助けなしに「できるか・できないか」まずここをしっかり抑えてほしい。

手すりなどに掴まる事でできるのであれば「何かにつかまればできる」となるが、体を支えるなどの介助がないと行えない場合は「できない」に該当する

 

軸②介助の方法

該当する項目

「1-10 洗身」
「1-11 つめ切り」
「2-1 移乗」
「2-2 移動」
「2-4 食事摂取」
「2-5 排尿」
「2-6 排便」
「2-7 口腔清潔」
「2-8 洗顔」
「2-9 整髪」
「2-10 上衣の着脱」
「2-11 ズボン等の着脱」
「5-1 薬の内服」
「5-2 金銭の管理」
「5-5 買い物」
「5-6 簡単な調理」

先程の能力と違いここではどの程度の介助が必要かで選択肢が異なる内容になっている。

選択肢は全部で4種類

「全介助」

「一部介助」

「見守り等」

「介助されていない」

当然介助量が多いほど、より介護度が重い結果が出る傾向になる。

ここで重要なのは、能力の項目と違って本人がどの程度できるかより「どのくらいそれに介護が必要なのか」をしっかり伝えること。

重要ポイント「見守り等」を正しく理解する

よく介護現場などで言われる見守りは

「○○さんは、たまにフラつく事があるから少し離れた場所からでも注意して見守りしてます」

多くはこんな感じで見守りは解釈されている。しかし、認定調査でいう「見守り等」には厳密な基準があり、簡単に言うと

・常時傍で付き添いが必要

・声掛けや指示等があれば自分で行為ができる

この2つの条件を両方満たす必要がある。例えば

Ⅰ:○○さんは食後口腔ケアをするよう声掛けすれば、後は介助の必要なく自分で行えます。

Ⅱ:○○さんは認知症の影響の為常時傍で付き添い、声掛けを繰り返し行う必要がありますが、そうすれば介助の必要なく自分で口腔ケアを行えます。

どうでしょう?どちらも言っている事はほぼ同じなのですが、認定調査で「見守り等」が選択されるのはどちらか分かりますよね?

そう、正解はⅡになります。このくらいしっかり調査員に伝えてあげないといけません。それをせず、Ⅰくらいの感じで軽く説明すると「介助されていない」になってしまうんです。

 

軸③有無

該当する項目

「1-1 麻痺等の有無(左上肢、右上肢、左下肢、右下肢、その他(四肢の欠損))」
「1-2 拘縮の有無(肩関節、股関節、膝関節、その他(四肢の欠損))」
「2-12 外出頻度」
「3-8 徘徊」
「3-9 外出すると戻れない」
「4-1 物を盗られたなどと被害的になる」
「4-2 作話」
「4-3 泣いたり、笑ったりして感情が不安定になる」
「4-4 昼夜の逆転がある」
「4-5 しつこく同じ話をする」
「4-6 大声をだす」
「4-7 介護に抵抗する」
「4-8 「家に帰る」等と言い落ち着きがない」
「4-9 一人で外に出たがり目が離せない」
「4-10 いろいろなものを集めたり、無断でもってくる」
「4-11 物を壊したり、衣類を破いたりする」
「4-12 ひどい物忘れ」
「4-13 意味もなく独り言や独り笑いをする」
「4-14 自分勝手に行動する」
「4-15 話がまとまらず、会話にならない」
「5-4 集団への不適応」

判断の基準は単純に項目のような事が「あるのか、ないのか」

この有無の軸で一つ注意点が。少し例を出して説明します

「おじいちゃんは認知症で。いつも自分の家にいても「家に帰る」と言って外に出ようとするんです。でも、玄関の鍵を閉めているので出ることはないんですけどね」

(やってることの良い・悪いはここでは置いといてください(^_^;))

この場合4-9「一人で外に出たがり目が離せない」について。

対策をしない状況であれば十中八九一人で家の外に出てしまい、帰ってこられなくなる状況になってしまう。しかし現状は玄関の鍵をかけることでそうなっていない為、この説明だと4-9は「無し」と選択される事になる。

基本は該当する様子があるかどうかだけでの判断になる為、調査員への説明の仕方はそれを踏まえて行う必要があるのです。

 

「3軸の事は分かったが、そんな事を言っても利用者はいつもいつも同じ状況ではない。説明が難しい」

という方も多いと思われます。なので次回は時間帯などで介護の方法や利用者の状態が異なる時の説明方法をお伝えします。

 

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