兵庫県知事のコロナ慰労金騒動、全国の介護従事者を敵に回す

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兵庫県知事のコロナ慰労金騒動、全国の介護従事者を敵に回す ニュース

先日僕はこんなツイートをしました

ちなみに今回のコロナ禍における介護関係者への慰労金の詳細な内容について知りたい方は
介護慰労金、感染者へケアしてなくても全職種5万円支給決定

こちらを参照ください。

コロナ感染者への直接対応がなくてもほぼ全職種に5万円が支給されるという内容で、たった5万円とは言え少しは報われるかなというものでした。

ところが、この兵庫県の井戸敏三知事はとんでもない暴言を吐きました。

何にもしていないのになんで慰労金を出すのか。全く説明がつかないような税金の使い方は、兵庫県としてはやる気はない。慰労金だからなんでもいいやという話にはならない

この発言です。これに強い怒りや憤りを覚えたのは僕だけではないはずです。

他県の僕ですらこれですから、兵庫県で勤務している全ての介護系職員の怒りは想像を遥かに超えたものではないかと思います。

そうした状況からどこからか抗議の声は上がるだろうと思っていました。(これで何も抗議がなかったら異常すぎる)

案の定、県議会や医療関係者から幅広い対象に支給するよう求めるアクションがあり、最終的には兵庫県が以下の内容を取りまとめました。

兵庫県基準

次の支給基準のうち、一つでも当てはまれ施設に従事している職員が対象となる

①救急、急患のコロナ感染者に対応した
②コロナの感染の疑いがあったり、感染のリスクが高かったりする患者や利用者に対応した
③コロナの感染防止のポスターの掲示といった普及啓発を行った施設
当初井戸敏三知事は①と②しか認めない発言をしていましたが、③が新しく追加された条件であり、兵庫県は実質全ての介護従事者が慰労金の対象になると言っています。
まあポスターというか、施設の入り口に発熱者や県外の人間と接触した人間は入ることができないといった内容のメッセージを掲示していない事業所はないでしょうから多分全員に支給になるでしょう。
しかし、そんな事でこの騒動は収まらないと思います。。
何故なら、今回の騒動で兵庫県だけでなく全国の介護従事者が怒りを感じているのは、
「コロナ感染者がいない事業所の職員は、コロナ禍で何もしていない」
こう言われた事です。これが全くの勘違い。こんな人が県のトップだなんて思うと兵庫県民が報われない。すぐにでも辞職すべきでしょう。
今回は井戸敏三知事のような考えをもっている人に対して、僕達がコロナ禍でどのような努力と苦労をしてきたのか書いてみます。

コロナ禍での努力と苦労

コロナ禍での努力と苦労

①感染防止対策

これが最も大変でした。兵庫県は軽く啓発活動等と書きましたが、その啓発活動ですら大変な労力です。

法人内会議

外部向け文書、掲示物作成、関係者への連絡

状況変化

また法人内会議・・・etc

この無限ループです。ただでさえ日常業務が忙しいなか、突発的に繰り返される対応。

一段落したのかと思えば、1週間単位で対応が変わってしまう。

僕も自分が勤める老健のリスク管理のリーダーという立場もあって、対応が変わるたびにスタッフに伝達するのですが、これが上手くいかない。

大体新しいやり方にほぼ全員が慣れるのに1週間くらいはかかります。しかし慣れた頃にまた対応が変わる為混乱が大きい。しかし組織として決まった感染防止策が徹底されずに、感染が拡大してしまう事態だけは防がなければいけない。

そういった強いプレッシャーもあり、大変な毎日でした。今少し落ち着いてきましたが、第2波が近づいている気配もあり油断ができません。

 

この感染防止策を職員数が普段よりも少ない中でやらなければいけなかった事も大変でした。

コロナ禍の初期では職員本人は当然ですが、一緒に住んでいる家族などが発熱しただけでも休んでもらう事が多くあった為です。その為以下のような状況が発生しました。

職員がいない

でも感染対策もしないといけない

ただでさえ現場が回らないのに、さらに回らない

職員が疲労で体調崩して休む

また職員が減る

「辞めたい」という職員も出てくる

この地獄の無限ループです。しかもうちの施設は感染対策で部署毎にゾーニング対応をしていた為、他の部署から応援に職員が行くこともできない。

そういった状況を見て思いました。

「ああ、こんな事が続いたら本当に介護崩壊するな・・・」

感染がピークであった3~6月頃は本当に全員が暗い気持ちでした。それでもなんとか目の前の利用者にできるケアをしないといけない。毎日必死でした。

現場を知らない人は

「コロナ感染者がいない所で働いていた人は、そうでない人より楽だったでしょ?」

このように思う人がいるのでしょう。しかし、感染者がいようがいまいが負担の大きさにそれ程の違いはありません。なぜならやる対応は一緒だからです。

大きな違いは「感染のリスクが高い」事です。そういう意味では身体的負担より、精神的な負担が大きくその分の慰労金の額が高いのは納得できます。

こういった人達の頑張りがあったから、感染者の拡大がこの程度で済んでいるのです。皆が頑張りを放棄していたら、感染者及び死亡者は今の数十倍~百倍はくだらなかったのではないでしょうか?

②プライベートでの制限や偏見

僕達介護系従事者は医療関係者に次いで感染リスクが高い仕事に従事しています。

だからほとんどの職員がこんな制限をかけられていました。

・買い物はなるべく最小限の頻度で、最低限の人数で
・県外に行くな。県外の人間とも会うな。会うなら事業所に相談し許可を得ろ
・飲み会は当然、外食も当面禁止
・イベントも出ていはいけない。冠婚葬祭もしちゃいけない。(3密回避の為)もしした場合は2週間経過観察と安全の為休んでもらう
大体こんな感じの内容でプライベートを制限されました。
コロナ禍なのでやむを得ないと思う反面、そうでなければ相当な越権行為です。
実は僕の父が今年の3月に亡くなりました。葬儀はなんとか行えたのですが、その直後事業所から冠婚葬祭した場合は2週間休んでもらうルールが追加になりました。
僕自身、責任ある立場で働いている以上2週間も簡単に休めません。
そのため四十九日が実は未だに行えていません。自分の親の供養すらまともにできないのはなんとも悲しい気持ちであり、しかしどうすることできないもどかしさでいっぱいです。
こんなに制限がかけられた状態では、休みの日でも十分リフレッシュできず、また出勤してストレスフルな現場で働く事を余儀なくされた職員の負担は相当なものです。
さらに困ったのが偏見です。ぼくの妻の知人が保育所からこんな事を言われたそうです。
「病院や介護施設で働いている人の子どもは預かれない」
こんな対応をされたら働きに出ることができません。また仮に預かってもらえても、親伝いで子どもに伝わりいじめのような事もあったようです。
さらに親から「空気読めないわね。これで保育所で子どもがかかったら〇〇さんのところのせいじゃない。安心して子どもが預けれないこっちの身になってよ」
想像してください。世間では安全の為テレワークで働く人も増えた中、利用者の為にリスクが高い事を承知の上で働く。しかしストレスの溜まった利用者や家族、同僚からの罵詈雑言。
プライベードでは外出等制限され、さらに上記のような偏見。
介護崩壊はコロナが起こすのではない。人の歪んだ心が引き起こす
ぼくは今回の経験からそれを強く感じました。

まとめ

コロナ禍で僕達介護系従事者がどれだけの努力と苦労を重ねてきたのか書かせてもらいました。

この労力に対して5万円等、ハッキリ言って気休めです。

しかし、この程度のお金も自分達に一切金銭的な負担がないにも関わらず出し渋る兵庫県の井戸敏三知事の今回の騒動は看過できません。

個人だけでなく、やはり介護福祉士会、社会福祉士会、看護協会、ケアマネ協会等、組織としても今回の事に苦言を呈する必要があるでしょう。

最後に井戸敏三知事へメッセージ

「善良な兵庫県の介護従事者のおかげで、兵庫県の今があります。皆が努力を放棄すれば兵庫県そのものが崩壊してましたよ?あなたがその責任がとれましたか?」

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コメント

  1. ヒデキン より:

    全くその通りです。
    兵庫県に誇りを持っていますが、知事のバカっぷりに恥ずかしい限りです。
    早く、やめてほしい。
    介護従事者は顔も見たくないでしょう。
    今回の件だけではない所から、潮時ですね。

    • カワジロー カワジロー より:

      ヒデキンさん、コメントありがとうございます。
      コロナ禍で必死に頑張っている介護従事者に対する冒涜としか言いようがないですね。
      兵庫県自体は素晴らしい県で、僕も大好きな場所です。
      是非、ふさわしい人がリーダーになってほしいです。

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