ケアマネ試験2019合格率 結果は去年より倍増から見える思惑とは

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今年のケアマネ試験。第22回目となったケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の結果が12月3日に発表されました。受講した皆さんは本当にお疲れさまでした。仕事などで忙しい中勉強はとても大変だったと思います。僕も受験した年はメンタルが半分病みかけるくらいしんどかったので、その辛さは分かります。

受かった人は是非ケアマネの仕事を目指していただけると嬉しいです。

さて、肝心の結果ですがタイトルにも書いた通り去年の合格率10.1%からほぼ倍の18.6%に跳ね上がりました。

自治体や実施主体から集めた情報を基に独自に集計したところ、34道府県の合格率は18.6%(速報値)。過去最低の10.1%だった前回の全国平均より高くなっている。

各地に甚大な被害を与えた台風19号と重なってしまった今回のケアマネ試験。公共交通機関の乱れなども考慮し、関東や東北などの1都12県(*)が中止の判断を下した。

再試験は来年3月8日の予定。受験者数の多い首都圏などの結果がまだ出ておらず、最終的には7年ぶりに20%を上回った前々回の合格率(21.5%)に迫る可能性もある。

34道府県の結果をみると、受験者数は前回より1218人少ない3万378人。合格者は5644人で、3116人だった前回の1.8倍(2528人増)となっている。合格率は愛知県(25.3%)や新潟県(24.6%)、福井県(23.0%)などが高かった。20%を超えていたのは、福岡県、山口県、奈良県、滋賀県、富山県、石川県、岐阜県を加えた10県。15%を下回っていたのは3県だった。

引用:JOINT 介護のニュースサイトより

中止したのは1都12県(東京都、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、埼玉県、静岡県、長野県、山梨県、福島県、宮城県、岩手県、青森県)で再試験は3月8日。時期的には今回試験に合格した人が丁度実務研修を終える頃になります。

東京、千葉、神奈川辺りは他県よりも受講者数は多いでしょうからほぼ確実に20%を上回ることが予想されます。結果として去年の倍です。ここで過去のケアマネ試験の結果を見てみましょう。

受験者数 合格者数 合格率
第1回(1998) 207,080人 91,269人 44.1%
第2回(1999) 165,117人 68,090人 41.2%
第3回(2000) 128,153人 43,854人 34.2%
第4回(2001) 92,735人 32,560人 35.1%
第5回(2002) 96,207人 29,508人 30.7%
第6回(2003) 112,961人 34,634人 30.7%
第7回(2004) 124,791人 37,781人 30.3%
第8回(2005) 136,030人 34,813人 25.6%
第9回(2006) 138,262人 28,391人 20.5%
第10回(2007) 139,006人 31,758人 22.8%
第11回(2008) 133,072人 28,992人 21.8%
第12回(2009) 140,277人 33,119人 23.6%
第13回(2010) 139,959人 28,703人 20.5%
第14回(2011) 145,529人 22,332人 15.3%
第15回(2012) 146,586人 27,905人 19.0%
第16回(2013) 144,397人 22,331人 15.5%
第17回(2014) 174,974人 33,539人 19.2%
第18回(2015) 134,539人 20,924人 15.6%
第19回(2016) 124,585人 16,281人 13.1%
第20回(2017) 131,560人 28,233人 21.5%
第21回(2018) 49,333人 4,990人 10.1%
2,805,153人 700,007人

介護保険制度が開始時点では、そもそもケアマネ自体がまだいない為大量に確保しなければなりませんでした。そのため合格率は約50%で2人に一人は受かるという比較的合格のハードルはヌルい時代が数年続きます。

しかし2006年頃から合格基準が20%でしばらく推移します。丁度2回目の改正の時期で地域包括支援センターが始動しだした年と重なります。この頃になるとケアマネの量もある程度担保できてきた為、あまり増えすぎないように調整に入っています。

ちなみに僕が合格したのは第13回(2010)で合格率が20.5%なのですが、この年でも合格は相当ハードな印象で僕の周囲でも相当数の方が落ちたことを覚えています。同時期にケアマネ試験に合格した同期のケアマネは年齢は違っても、なんだか他のケアマネより仲良かったりするので不思議です。

しかし、僕が合格した年からさらにハードになっていきます。これ以降合格率が20%を超えるのは第20回のみで15~19%で推移しています。実は2012年頃から一時期「ケアマネ不要論」という、僕達ケアマネからするとなんとも不愉快なトピックスが国発信で出現しました。

「ケアマネの質が悪いせいで、介護保険の財源を圧迫している」

「ケアマネは報酬に見合った仕事をしていない」

「だから、ケアマネいらないんじゃないの?」

という暴論です。これに関しては当時県からアンケート調査が来てたので、「ふざけるな」と憤りのコメント書きまくって送ってやったのを覚えています。(恥ずかしながら、当時の僕のコメントが県のHPに返答例に載せられて気まずかったのも覚えています😅)

以降このケアマネ不要論は風化しましたが、この頃から明らかに合格率が悪くなっているのを考えると国が「ケアマネそんなにいらないでしょう」という思惑で合格率を操作していることが窺えます。

これからの時代はケアマネのケアプラン作成業務もICTを活用して、ある程度人工知能ソフトによる簡素化・効率化が可能になることは間違いないです。それもあって「ケアマネもっと減らせるでしょう。最終的にはほぼ0に持っていけるよう、ジワッと減していこう」という思惑も見え隠れします。

しかし、あまりにもそれをやりすぎたのが去年の結果です。これは受験者資格にヘルパー2級等、介護福祉士の資格を持たない人を排除したのが原因の一つだと思いますが、ここまで減るのはそれだけでは説明がつきません。

ハッキリ言って、今の体制であればこれからケアマネをやりたいと思える人はあまりいないはずです。なんせ仕事はどんどんハードになっていくのに、給料などの処遇は悪くなっていくことが明確だからです。一体誰がそんな仕事をこれから苦労して難関試験に合格してまでやろうというのでしょうか?少し考えれば分かることです。

そこで次回の改正に「ケアマネの処遇も改善します」みたいな事を言い出しました。ここから国の焦りが少し垣間見えます。「最終的には減らしていくけど、お国のプラン的に減少スピードが早すぎる。少し機嫌も取ってコントロールしなければ」

恐らくこんな感じでしょう。しかしこの思惑も多くのケアマネが見抜いているのではないかと思います。

そもそも財源不足と言っているのに、この処遇改善の財源はどこから持ってくるのでしょうか?どこかが痛みを伴うのでしょうが、最終的にそのシワ寄せはケアマネ自身が背負う事も予想がつきます。

今回の合格率倍増からは、こうした国の浅はかな思惑が見え隠れします。しかし、こういった思惑に振り回されず、僕達現役のケアマネは目の前の利用者の支援に全力を尽くさなければなりません。

そういった一人一人の積み重ねによって、自分達の立場は自分達で守る力をつける必要があると思っています。

 

 

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