居宅の管理者のお仕事① 「減算」を出さないようにして安定した運営を行おう

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加算・減算

居宅の管理者要件である主任ケアマネの延長措置要望を医師会や介護支援専門員協会が国に要望しています。

その結果どうなるかは分かりませんが、主任ケアマネを持っているからといってそれで即、居宅の管理者として適切な業務が行えるわけでは全くありません。そこで、僕自信の居宅の管理者としての経験も踏まえて、居宅の管理者になった場合どんな事をしなければいけないのかを紹介します。

減算は絶対に避ける

管理者というのは、事業所のトップ。「所長」と言えばもっとその立場の重みが分かりやすいと思います。様々な役割が求められますが、まずなんといっても安定した経営ができることでしょう。そのためには、収益減を引き起こす減算に該当しないことです。

①特定事業所集中減算

特定事業所集中減算の詳しい内容については

居宅のケアマネが絶対知っておきたい「特定事業所集中減算」とは

これに詳しく書いてあるのでご参照ください。管理者はこの特定事業所集中減算に該当しないよう、毎月各対象サービスの集中状況を集計し、確認していきましょう。特に同法人に通所介護や訪問介護などがある場合そこに集中しやすい傾向があります。ケアマネジャーに対して現状を正確に伝えておき、対象のサービスの利用申し出がクライエントからあった場合、一度管理者に相談するように伝えておきましょう。

②基本報酬の減算

あまり意識していないケアマネもいるかもしれませんが、現地点でのルールで給付管理上取り扱い件数が一人40件を超えた場合に大幅な減収となります。これがその具体的内容です。

居宅介護支援(Ⅰ) 取扱件数40未満

要介護1、2   ⇒1057単位/月

要介護3、4、5 ⇒1373単位/月

居宅介護支援(Ⅱ) 取扱件数40以上60未満

要介護1、2   ⇒ 529単位/月

要介護3、4、5 ⇒  686単位/月

居宅介護支援(Ⅲ) 取扱件数60以上の部分

要介護1、2   ⇒ 317単位/月

要介護3、4、5 ⇒ 411単位/月

区分(Ⅱ)になると本来の約1/2。(Ⅲ)だと約1/3。ただえさえ少ない報酬がこれほどカットされては事業として成立しません。管理者として、自事業所の利用者受け入れ限界人数がどれくらいで、現状はどれくらいなのかは最低限把握しておく必要があります。

これ、注意したいのはあくまでも「給付管理上の人数計算」であって「ケアマネが担当している利用者数」ではないので混同しないでください。

③運営基準減算

ケアマネジャーとして必要な業務をきちんとしていない場合は、運営基準減算に該当し報酬がカットされていまします。

・業務が行えていない対象利用者の報酬を所定単位数の50/100に減算
・その減算が2月以上継続している場合は、対象利用者の所定単位数は算定しない

内容

(1)居宅サービス計画の新規作成及びその変更に当たっては、次の場合に減算されるものであること。
① 当該事業所の介護支援専門員が、利用者の居宅を訪問し、利用者及びその家族に面接していない場合には、当該居宅サービス計画に係る月(以下「当該月」という。)から当該状態が解消されるに至った月の前月まで減算する。
② 当該事業所の介護支援専門員が、サービス担当者会議の開催等行っていない場合(やむを得ない事情がある場合を除く。以下同じ。)には、当該月から当該状態が解消されるに至った月の前月まで減算する。
③ 当該事業所の介護支援専門員が、居宅サービス計画の原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得た上で、居宅サービス計画を利用者及び担当者に交付していない場合には、当該月から当該状態が解消されるに至った月の前月まで減算される。
(2)次に掲げる場合においては、当該事業所の介護支援専門員が、サービス担当者会議等行っていないときには、当該月から当該状態が解消されるに至った月の前月まで減算する。
① 居宅サービス計画を新規に作成した場合
② 要介護認定を受けている利用者が要介護更新認定を受けた場合
③ 要介護認定を受けている利用者が要介護状態区分の変更の認定を受けた場合
(3)居宅サービス計画作成後、居宅サービス計画の実施状況の把握(以下「モニタリング」という。)に当たっては、次の場合に減算されるものであること。
① 当該事業所の介護支援専門員が1月に利用者の居宅を訪問し、利用者に面接していない場合には、特段の事情のない限り、その月から当該状態が解消されるに至った月の前月まで減算する。
② 当該事業所の介護支援専門員がモニタリングの結果を記録していない状態が1月以上継続している場合には、特段の事情がない限り、その月から当該状態が解消されるに至った月の前月まで減算する。

引用:厚生労働省HP 参考資料(居宅介護支援)より

簡単に言うと

①自宅訪問してアセスメントをしていない
②必要なタイミングで担当者会議をしていない
③利用者や家族に対して、ケアプランの説明と同意を得ていない
④特段の理由なく、月に1回利用者の自宅を訪問してモニタリングしていない

どれも基本的な業務ですので、きちんとケアマネジャーが減算に該当するような状態になってないか確認しましょう。またきちんとやっていても記録がなければやっていないのと同じです。管理者はケアマネジャーがきちんとアセスメントやケアプラン、担当者会議、モニタリングなどの書類作成ができているかも確認する必要があります。

まとめ

管理者のお仕事。まずは減算にならないように運営する必要があります。気をつける減算に

①特定事業所集中減算

②基本報酬減算

③運営基準減算

があります。管理者はこれら減算に該当しないよう、注意しながら運営していきましょう。

 

 

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