ケアプランの認定審査会の意見欄は空白で良いのか?解説します

スポンサーリンク
ケアプランの認定審査会の意見欄は空白で良いのか?解説します ケアプラン作成

この記事はこんな人の役に立ちます

ケアプラン第1表の認定審査会の意見欄。介護保険証に何も書かれていないからいつも空白なんだけど、本当にこの対応で良いのか分からない
僕達ケアマネがケアプランを作る時、まずは第1表の利用者や家族の意向を記入しますよね。
その時チラッとは気にしつつ、ほぼスルーされている欄があります。それが
「介護認定審査会の意見及びサービスの種類の指定」欄です。
なんでスルーされるのか?それは利用者の介護保険者証を見ても何も書かれていない事がほとんどだからです。
ちなみに僕は現在ケアマネ歴11年目で、これまで支援してきた利用者の人数は恐らく500人以上。しかしその中でこの欄に記載があった人はたったの二人です。
2÷500=0・4%
人によってこの数字に違いはあると思いますが、恐らくほとんどのケアマネが100人支援して1人記載があるかどうか。それくらいこの欄に記載がある事は滅多にない事です。
だからこそ、多くの場合はこう考えます。

今回も空白。なのでいつも通りケアプランも空白でいいでしょ

しかしちょっと待った!本当にそれで良いのでしょうか?もし対応が間違っていれば、実地指導などでやり玉に挙げられるかもしれません。
今回はこのケアプランにおける、認定審査会の意見欄の取り扱いについて解説します。

認定審査会の意見欄の取り扱いルール

認定審査会の意見欄の取り扱いルール

まずはこの欄の取り扱いのルールの根拠について確認しましょう。

指定居宅介護支援事業者は、指定居宅介護支援を受けようとする被保険者から提示された被保険者証に、認定審査会意見が記載されているときは、当該認定審査会意見に配慮して、当該被保険者に当該指定居宅介護支援を提供するように努めなければならない。

引用:介護保険法第80条第2項

 

指定居宅介護支援事業者は、指定居宅介護支援の提供を求められた場合には、その者の提示する被保険者証によって、被保険者資格、要介護認定の有無及び要介護認定の有効期間を確かめるものとする。

引用:居宅介護支援事業所の運営基準第7条

 

介護支援専門員は、利用者が提示する被保険者証に、法第七十三条第二項に規定する認定審査会意見又は法第三十七条第一項の規定による指定に係る居宅サービス若しくは地域密着型サービスの種類についての記載がある場合には、利用者にその趣旨(同条第一項の規定による指定に係る居宅サービス若しくは地域密着型サービスの種類については、その変更の申請ができることを含む。)を説明し、理解を得た上で、その内容に沿って居宅サービス計画を作成しなければならない。

引用:居宅介護支援事業所の運営基準第13条第24号

 

「認定審査会の意見及びサービスの種類の指定」

被保険者証を確認し、「認定審査会意見及びサービスの種類の指定」が記載されている場合には、これを転記する

引用:標準様式通知別紙③のⅣ1⑭より

 

これらがルールの根拠になるものです。まとめるとこんな感じです。

・ケアマネは利用者の介護保険証の認定審査会意見欄を確認する必要がある
・意見が書かれている場合は、その内容に沿った支援を行う必要がある
・その為にも、記載されている場合はケアプランに転記する

何も書かれていないなら空欄でOKなのか?

何も書かれていないなら空欄でOKなのか?

ルールにはこう記されていましたね

記載がある場合には転記する

逆に言えばこう解釈もできます。

 

記載が無ければ、転記の必要なし、つまり空欄でいいってことじゃん

 

この解釈が成立するだろうという事が、多くのケアマネの間で暗黙知になっていました。だからこそほとんどの場合、この欄は空白にされているのが現状なのです。

しかし、他にもルールがありましたね。それが

ケアマネは介護保険証の認定審査会意見欄を確認する必要がある

これです。このルールによる縛りがある関係で、空欄のままだとこう考える人がいます。

 

空欄って事は、審査会からは何も意見がなかったのか、それともケアマネがちゃんと確認してないのか判断できないんですけど

「そんなん考えるひねくれ者おらんやろ~」と思う事なかれ。
実地指導や監査にくる行政の人間は、とにかく何か指導してあわよくばこれまで与えた報酬を取り返したいというのが本音です。
だから重箱の隅をつつくような事を言って、僕達からすればいちゃもんみたいな言いがかりをつけてくるのです。その存在はもう悪質クレーマーのような存在だと考えないといけません。
これに対抗する為、ケアマネがきちんと審査会の意見欄を確認した事を証明する必要があります。
その為には、例え空白であっても第1表にはこう記すのがベストです。
「特に記載なし」

そんだけでいいんかい~

いいんです!逆に言えば、この記載があるだけでこちらが正しく業務を行っている事を証明ができるのです。
ちょっと一手間かかりますが、その差は大きいと言えるでしょう。

まとめ

第1表の認定審査会意見欄は、例え何も書かれてなくても空白ではなく、ケアマネがきちんと確認した事を証明する為「特に記載なし」と書いておく

正直この欄が空白であったとしても、それが絶対に不適切と言われるようなものではありません。

ただ僕はこれまで管理者としても、何度も実施指導などに立ち会った経験から分かるのですが、実施指導や監査を行う行政職員の狙いはこの微妙なルールに白黒つける事ではありません。

こういう軽いジャブを最初に打って、相手の様子を見ているのです。これで強く動揺するようならこう考えます。

 

こいつら全然ルール詳しくないな。これはガンガン攻めていけるぞ

そうやって本命であり、報酬返還も迫りやすい内容(医療系サービスの医師の指示や意見が確認できない、等)を根拠と主張する文書などを見せながらこちらに非があると言ってくるのです。

逆にここできっちりカウンターを打てれば?あるいはそんな僅かな隙さえも見せないように普段から備えておけばどうでしょうか?

何か言われても堂々と対応してくる態度に行政職員も「この事業所はあんま粘っても仕方なさそうだから、適当な所で引き上げよう」となるのです。

実際僕が管理者やっていた居宅事業所は半日で実地指導終わりましたが、他部署は夕方までかかってるなんて事は普通にありました。

細かいルールを普段から確認しておくことで堂々と仕事ができる。そのメンタルが良い仕事をする原動力になるのです。

小さな事をしっかりやり、誰からも文句を言わせない。この記事を見てくれているあなたにはそんなケアマネになってほしいと思います。

出版中のkindle本

「自分の老後は絶望的な未来しか見えなくて、常に不安を感じながら生きている」

そんなあなたへ。ケアマネ歴10年以上の著者が、多くの人が抱える老後の不安を解消する本を余すことなく紹介した本です。

「孤独になるのが怖い。でも人付き合いも苦手だしどうしていいか分からない」

こんな悩みを抱えている人へ。実は孤独は恐れる必要はない、むしろ夫婦や恋人、親友のような最高のパートナーにする事で今までの悩みが消え、これまでにないくらい人生を楽しむ為の1冊です

孤独死や一人ぼっちの老後など、孤独はネガティブなイメージが多いです。

しかし本当に人生を楽しむ為にはむしろ孤独と仲良くなる必要がある。孤独な時間を楽しむ事ができれば、無理な人付き合いをすることなく人生を楽しめる。その事実を一人でも多くの人に知ってほしい。

そんな思いで書いた4冊目の著書になります

多職種連携が苦手。人間関係を上手くまとめる事できないから、ケアマネ続ける自信が無い

こんなお悩みを抱えているケアマネさんへ。多職種連携を「心理学」という視点から上手くやる為の知識をまとめた本をkindleで作成しました。

ケアマネさんにとって多職種連携は絶対必須のスキル。なぜならこれができないと仕事にならないからです。でも、難しくて上手くできない。これが嫌で辞めていくケアマネさんも多いです。
本書はそんなケアマネさんの救いになればと思い書き上げた、3冊目の本になります。
この本の詳細については、こちらをご参照ください
医療連携が苦手なケアマネ向けにキンドル本も出版してます。

・主治医に連絡や相談するのが緊張してできない
・利用者が入院や退院した時に、病院の医療職との連携が苦手
・在宅の医療系サービスの上手な使い方が分からない
上記のような医療との連携に苦手意識や悩んでいるケアマネは多いです。
特に僕のような福祉系職種からケアマネになった人は、この「医療連携」の壁に必ずぶち当たります。
そんな医療連携で悩むケアマネの人を、一人でも減らし、ケアマネの仕事を自信をもってやってほしい!
そんな思いで本書を作り上げました。
かつては医療連携が苦手だった僕も現在はこんな感じです。
・ケアマネ歴10年以上(居宅の管理者も経験)
・従業員数1000人を超える大手医療法人グループで勤務
・毎日のように医師、看護師、リハビリスタッフと仕事を一緒にしている
・(全老健)リスクマネジャー
ケアマネとして長年の医療職との実際の連携の経験と、連携を上手くできるようにするためにたくさんの本や研修などから学んだ知識を1冊の本にまとめた自信作です。
アマゾンの電子書籍サービス「Kindle」での販売となります。

どんな内容の本か?もう少し詳しく分からないと買うかどうか決めれない

そんな人の為に、本の内容をより詳細にまとめた記事を書いたので興味がある方はまずはこちらを見てから検討してください

一般の方向けに「頑張りすぎない介護」をやってもらう為の本もkindleで作成しました

自分が倒れるまで頑張りすぎる人の助けになりたいと思い書き上げた、2作目の本になります。
この本の詳細についてはコチラをご参照ください
2冊とも、あの「GAFA」の一角、アマゾンが運営する電子書籍サービスkindleで購入する事ができます。

ちなみにKindle Unlimited(月額定額制の電子書籍読み放題サービス)を利用中の方であれば無料で読むこともできます。

Kindle Unlimitedご利用中の方は無料ですので是非ダウンロードして読んでみてください。

Kindle Unlimitedについて、より詳しく知りたい方はコチラをご参照ください

出版中のkindle本

「自分の老後は絶望的な未来しか見えなくて、常に不安を感じながら生きている」

そんなあなたへ。ケアマネ歴10年以上の著者が、多くの人が抱える老後の不安を解消する本を余すことなく紹介した本です。

「孤独になるのが怖い。でも人付き合いも苦手だしどうしていいか分からない」

こんな悩みを抱えている人へ。実は孤独は恐れる必要はない、むしろ夫婦や恋人、親友のような最高のパートナーにする事で今までの悩みが消え、これまでにないくらい人生を楽しむ為の1冊です

孤独死や一人ぼっちの老後など、孤独はネガティブなイメージが多いです。

しかし本当に人生を楽しむ為にはむしろ孤独と仲良くなる必要がある。孤独な時間を楽しむ事ができれば、無理な人付き合いをすることなく人生を楽しめる。その事実を一人でも多くの人に知ってほしい。

そんな思いで書いた4冊目の著書になります

多職種連携が苦手。人間関係を上手くまとめる事できないから、ケアマネ続ける自信が無い

こんなお悩みを抱えているケアマネさんへ。多職種連携を「心理学」という視点から上手くやる為の知識をまとめた本をkindleで作成しました。

ケアマネさんにとって多職種連携は絶対必須のスキル。なぜならこれができないと仕事にならないからです。でも、難しくて上手くできない。これが嫌で辞めていくケアマネさんも多いです。
本書はそんなケアマネさんの救いになればと思い書き上げた、3冊目の本になります。
この本の詳細については、こちらをご参照ください
医療連携が苦手なケアマネ向けにキンドル本も出版してます。

・主治医に連絡や相談するのが緊張してできない
・利用者が入院や退院した時に、病院の医療職との連携が苦手
・在宅の医療系サービスの上手な使い方が分からない
上記のような医療との連携に苦手意識や悩んでいるケアマネは多いです。
特に僕のような福祉系職種からケアマネになった人は、この「医療連携」の壁に必ずぶち当たります。
そんな医療連携で悩むケアマネの人を、一人でも減らし、ケアマネの仕事を自信をもってやってほしい!
そんな思いで本書を作り上げました。
かつては医療連携が苦手だった僕も現在はこんな感じです。
・ケアマネ歴10年以上(居宅の管理者も経験)
・従業員数1000人を超える大手医療法人グループで勤務
・毎日のように医師、看護師、リハビリスタッフと仕事を一緒にしている
・(全老健)リスクマネジャー
ケアマネとして長年の医療職との実際の連携の経験と、連携を上手くできるようにするためにたくさんの本や研修などから学んだ知識を1冊の本にまとめた自信作です。
アマゾンの電子書籍サービス「Kindle」での販売となります。

どんな内容の本か?もう少し詳しく分からないと買うかどうか決めれない

そんな人の為に、本の内容をより詳細にまとめた記事を書いたので興味がある方はまずはこちらを見てから検討してください

一般の方向けに「頑張りすぎない介護」をやってもらう為の本もkindleで作成しました

自分が倒れるまで頑張りすぎる人の助けになりたいと思い書き上げた、2作目の本になります。
この本の詳細についてはコチラをご参照ください
2冊とも、あの「GAFA」の一角、アマゾンが運営する電子書籍サービスkindleで購入する事ができます。

ちなみにKindle Unlimited(月額定額制の電子書籍読み放題サービス)を利用中の方であれば無料で読むこともできます。

Kindle Unlimitedご利用中の方は無料ですので是非ダウンロードして読んでみてください。

Kindle Unlimitedについて、より詳しく知りたい方はコチラをご参照ください

ケアプラン作成
スポンサーリンク
ケアマネサプリ

コメント

タイトルとURLをコピーしました