知らないとケアマネできない疾患⑥「褥瘡」

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知らないとケアマネできない疾患⑥「褥瘡」 医療連携

知らないとケアマネできない疾患。今日は誰にでも発生する可能性のある「褥瘡」です。

今回も著書「ケアマネジャーの医療知識」から紹介します。

褥瘡とは

褥瘡は寝返りができなくなり、皮膚の当たる部位の毛細血管が途絶えて、皮膚の細胞が死ぬ(壊死する)病気です。

放置すればどんどん悪くなり、皮膚から骨が飛び出したり、感染症を起こしたりして死亡することもあります。しかし最近の医学の進歩により十分予防できる病気という認識になり、その結果褥瘡を発生させた病院や施設がその責任を問われるようになっています。

 

褥瘡の原因

褥瘡の主な原因は血流障害です。骨と身体の外のベッドや椅子などの間に挟まれた皮膚組織に体重の力がかかり、その場所の毛細血管が押しつぶされたり引っ張られたりして血流の循環障害が生じます。

その状態が持続すると皮膚組織や細胞がその状態を保つ事ができなくなって、炎症を起こしたり壊死します。主な誘引は3つあります。

①ベッド上で身体を動かせない

・各種疾患に起因する神経・筋組織障害や精神障害

・体力低下に伴う運動障害や知覚障害、運動意欲の減退

・麻酔、拘束、固定等

②循環障害を起こす外力

・圧迫やずれが起こす力

③皮膚組織の抵抗力を弱める要因

・全身性のもの:血圧低下、るい痩等の栄養障害、感染症など

・局所性のもの:尿や便失禁、発汗などによるむれ、局所感染症、シーツ交換や移動等、介助時に生じる摩擦など

 

褥瘡の症状

褥瘡の好発部位は筋肉や皮下脂肪が少なく、骨の突出している部位です。

・肩甲骨部

・仙骨部

・大転子部

・座骨結節部

・腫骨部

主な症状として

・皮膚の紅斑

・腫張

・水疱

・びらん

・潰瘍

・壊死

 

また褥瘡の進行度に応じた分類があり、重症度の判定に用いられます。

褥瘡のステージ分類

 

重症度の判定には

・D(褥瘡の深さ)

・E(滲出液の量)

・S(大きさ)

・I(感染性炎症の有無)

・G(肉芽組織の形成)

・N(壊死組織の存在)

・P(ポケットの存在)

これらのアルファベット「DESIGN」(デザイン)により行います。

褥瘡の治療

①皮膚にかかる持続的な外圧の除去

2時間以上同じ体位を取らないようにする、症状に合わせてエアマットなどの除圧機器を選び、適切に利用する等

②全身状態の改善

栄養状態や肝機能に関する血清アルブミンの数値を3.0以上、赤血球中の酸素を運搬して貧血と関係するヘモグロビンの数値11以上を確保できるようにします

③局所療法

瘡面の正常化に努めます。赤く腫れる等の色調の変化や疼痛だけで病変部位が崩れる前は、局所の血液循環の改善や皮膚を保護するため内服薬や外用療法、物理的療法が行われます。崩れてしまった病変に対しては、病変部位の色による分類が受け入れられやすいと思います。

・瘡の炎症期(黒色)、滲出期(黄色)

デブリードマン(壊死組織の除去)や瘡の洗浄等で感染防御に努めます。デブリードマンには外科的方法と化学的方法があり、状況により使い分けられます。

・肉芽形成期(赤色)、成熟期(白色)

肉芽形成促進剤や創傷被覆剤を用い、治療を促します。創傷被覆剤の使用は、治癒の最終段階が適当とされます。

局所療法の全行程に奏功する万能薬はなく、一般的に2~3種類の薬が使い分けられます。また局所のマッサージは弱くなっている皮膚に力を加え、かえって組織破壊を促進させるので禁忌です。

 

今回は以上です。次回は今回紹介した褥瘡のケアマネジメントポイントについて解説します。

 

参考書籍

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