BPSD対応⑨「頻尿」なぜトイレに行きたいのか?

スポンサーリンク
認知症ケア

多くの介助者が対応に困っていることに、今回紹介する「頻尿」があると思います。

多いと5~10分置きに「トイレに連れて行って」と訴えがあります。しかしトイレに行っても出ないことも多く、その結果「どうせ行っても出ない」と訴えを聞き流してしまったりすることがあります。

しかし、訴えを聞き流すということが良くない対応だとほとんどの人は分かっています。でも、どうしていいか分からず悩んでいる人が多いのが現実です。今回はそんな頻尿についてご紹介したいと思います。

頻尿の原因①医学的な問題

まず考えられるのは膀胱などが何かしらのトラブルを抱えており、その結果頻尿が引き起こされている事です。考えられる理由に

・過活動膀胱
・膀胱炎
・前立腺肥大
・薬の副作用

上記のようなことが原因で、実際に尿意を頻繁に感じてトイレに行くが、行っても出ないという事が起きてしまいます。まずは泌尿器科の診察を検討します。その際漠然とよくトイレに行くという情報だけではなく、

・トイレに行く具体的頻度。また時間帯別で差があるなら、それも伝えられると良い
・現在内服している薬の情報
・1回あたりの排尿量。失禁の有無や程度

このくらいの情報は医師に伝えられるようにしておきましょう。そうでないと適切な治療が行えず、泌尿器科に受診したのに全く効果が出ないということになりかねません。

頻尿の原因②認知機能、精神面の問題

認知症の人で頻尿を起こす時に認知機能と精神面の影響も考えなくてはなりません。一つは中核症状の一つである記憶力の低下により「トイレに行ったことを忘れている」という可能性があります。

夜間帯に何度も起きてトイレに行く人がいます。この時介助者は「トイレが近いから眠れない」と考えるかもしれません。

しかし実際は逆のこともあり、目が覚めて、いつトイレに行ったか覚えていない。だからトイレに行くということが夜間帯に繰り返されているのです。

これは感覚的には僕達も朝起きたらとりあえずトイレに行く人が多いと思いますが、この感覚に近い状況です。つまり本人からすれば毎回「朝の起床時のトイレ」なのです。

精神面の影響も考えられます。ここで考えられる事として

・間に合わず漏らしたらどうしようという不安がある(心因性頻尿)
・誰かと話したい。寂しい気持ちが強くなっている

このような理由が考えられます。漏らした経験がある場合、それが原因で過去に不快な事があった可能性があり、それをなんとしても避けようとしているのかもしれません。例えば失禁した状態で長時間放置され、陰部が痒くなったり、ズボンまで濡れて嫌な思いをしたのかもしれません。

またメンタル的な影響として、寂しさが強くなっている事も結構多いです。特に施設等ではこの傾向がよく見られます。職員が利用者と関わる時間は排泄や入浴、食事などの身体介護時だけになっている場合はこの可能性を考えてもいいと思います。

「職員と話したい」

「でも、何かお世話してもらえないと関わってくれない」

「トイレに行きたいと行ったらすぐ来てくれたからお願いしよう」

無意識でも、このような感覚から訴えている可能性があります。

どう対応したら良いのか?

頻尿の原因を大きく2つ挙げましたが、現実には両方重複していることも多いです。まずはアセスメントをしっかり行い、頻尿が起きている可能性を探り、一つずつ検証していくことです。

そうやって、原因が分かってきたら本人が不快な思いをすることが少なく過ごせるように対応していきます。例えばですが

・寂しさから頻回な訴えに繋がっている場合。直前にトイレに行っているなら、職員が近くで座って一緒に会話をしてみる。場所を移動して一緒に景色を見てみる。気の合いそうな人の輪に入って雑談をしてみる、等
・夜間頻尿の場合。覚醒の度にトイレに行ってしまうなら、日中の過ごし方の検討や必要に応じて薬の内用の見直しを行い夜間になるべく熟睡できるようにケアを行う

これはあくまでも例えであり、実際の対応は一人一人異なる為、その人の状態や状況に応じた対応を考えていきましょう

まとめ

頻尿の原因は

・医学的な問題
・認知機能、精神面の問題

この大きく2つがあり、重複している人も多いです。その人がどうして頻尿を訴えるのか、原因を分析し適切な対応ができれば、本人・介助者ともに生活のストレスが軽減されます。是非参考にしてみてください。

 

出版中のkindle本

「孤独になるのが怖い。でも人付き合いも苦手だしどうしていいか分からない」

こんな悩みを抱えている人へ。実は孤独は恐れる必要はない、むしろ夫婦や恋人、親友のような最高のパートナーにする事で今までの悩みが消え、これまでにないくらい人生を楽しむ為の1冊です

孤独死や一人ぼっちの老後など、孤独はネガティブなイメージが多いです。

しかし本当に人生を楽しむ為にはむしろ孤独と仲良くなる必要がある。孤独な時間を楽しむ事ができれば、無理な人付き合いをすることなく人生を楽しめる。その事実を一人でも多くの人に知ってほしい。

そんな思いで書いた4冊目の著書になります

多職種連携が苦手。人間関係を上手くまとめる事できないから、ケアマネ続ける自信が無い

こんなお悩みを抱えているケアマネさんへ。多職種連携を「心理学」という視点から上手くやる為の知識をまとめた本をkindleで作成しました。

ケアマネさんにとって多職種連携は絶対必須のスキル。なぜならこれができないと仕事にならないからです。でも、難しくて上手くできない。これが嫌で辞めていくケアマネさんも多いです。
本書はそんなケアマネさんの救いになればと思い書き上げた、3冊目の本になります。
この本の詳細については、こちらをご参照ください
医療連携が苦手なケアマネ向けにキンドル本も出版してます。

・主治医に連絡や相談するのが緊張してできない
・利用者が入院や退院した時に、病院の医療職との連携が苦手
・在宅の医療系サービスの上手な使い方が分からない
上記のような医療との連携に苦手意識や悩んでいるケアマネは多いです。
特に僕のような福祉系職種からケアマネになった人は、この「医療連携」の壁に必ずぶち当たります。
そんな医療連携で悩むケアマネの人を、一人でも減らし、ケアマネの仕事を自信をもってやってほしい!
そんな思いで本書を作り上げました。
かつては医療連携が苦手だった僕も現在はこんな感じです。
・ケアマネ歴10年以上(居宅の管理者も経験)
・従業員数1000人を超える大手医療法人グループで勤務
・毎日のように医師、看護師、リハビリスタッフと仕事を一緒にしている
・(全老健)リスクマネジャー
ケアマネとして長年の医療職との実際の連携の経験と、連携を上手くできるようにするためにたくさんの本や研修などから学んだ知識を1冊の本にまとめた自信作です。
アマゾンの電子書籍サービス「Kindle」での販売となります。

どんな内容の本か?もう少し詳しく分からないと買うかどうか決めれない

そんな人の為に、本の内容をより詳細にまとめた記事を書いたので興味がある方はまずはこちらを見てから検討してください

一般の方向けに「頑張りすぎない介護」をやってもらう為の本もkindleで作成しました

自分が倒れるまで頑張りすぎる人の助けになりたいと思い書き上げた、2作目の本になります。
この本の詳細についてはコチラをご参照ください
2冊とも、あの「GAFA」の一角、アマゾンが運営する電子書籍サービスkindleで購入する事ができます。

ちなみにKindle Unlimited(月額定額制の電子書籍読み放題サービス)を利用中の方であれば無料で読むこともできます。

Kindle Unlimitedご利用中の方は無料ですので是非ダウンロードして読んでみてください。

Kindle Unlimitedについて、より詳しく知りたい方はコチラをご参照ください

出版中のkindle本

「孤独になるのが怖い。でも人付き合いも苦手だしどうしていいか分からない」

こんな悩みを抱えている人へ。実は孤独は恐れる必要はない、むしろ夫婦や恋人、親友のような最高のパートナーにする事で今までの悩みが消え、これまでにないくらい人生を楽しむ為の1冊です

孤独死や一人ぼっちの老後など、孤独はネガティブなイメージが多いです。

しかし本当に人生を楽しむ為にはむしろ孤独と仲良くなる必要がある。孤独な時間を楽しむ事ができれば、無理な人付き合いをすることなく人生を楽しめる。その事実を一人でも多くの人に知ってほしい。

そんな思いで書いた4冊目の著書になります

多職種連携が苦手。人間関係を上手くまとめる事できないから、ケアマネ続ける自信が無い

こんなお悩みを抱えているケアマネさんへ。多職種連携を「心理学」という視点から上手くやる為の知識をまとめた本をkindleで作成しました。

ケアマネさんにとって多職種連携は絶対必須のスキル。なぜならこれができないと仕事にならないからです。でも、難しくて上手くできない。これが嫌で辞めていくケアマネさんも多いです。
本書はそんなケアマネさんの救いになればと思い書き上げた、3冊目の本になります。
この本の詳細については、こちらをご参照ください
医療連携が苦手なケアマネ向けにキンドル本も出版してます。

・主治医に連絡や相談するのが緊張してできない
・利用者が入院や退院した時に、病院の医療職との連携が苦手
・在宅の医療系サービスの上手な使い方が分からない
上記のような医療との連携に苦手意識や悩んでいるケアマネは多いです。
特に僕のような福祉系職種からケアマネになった人は、この「医療連携」の壁に必ずぶち当たります。
そんな医療連携で悩むケアマネの人を、一人でも減らし、ケアマネの仕事を自信をもってやってほしい!
そんな思いで本書を作り上げました。
かつては医療連携が苦手だった僕も現在はこんな感じです。
・ケアマネ歴10年以上(居宅の管理者も経験)
・従業員数1000人を超える大手医療法人グループで勤務
・毎日のように医師、看護師、リハビリスタッフと仕事を一緒にしている
・(全老健)リスクマネジャー
ケアマネとして長年の医療職との実際の連携の経験と、連携を上手くできるようにするためにたくさんの本や研修などから学んだ知識を1冊の本にまとめた自信作です。
アマゾンの電子書籍サービス「Kindle」での販売となります。

どんな内容の本か?もう少し詳しく分からないと買うかどうか決めれない

そんな人の為に、本の内容をより詳細にまとめた記事を書いたので興味がある方はまずはこちらを見てから検討してください

一般の方向けに「頑張りすぎない介護」をやってもらう為の本もkindleで作成しました

自分が倒れるまで頑張りすぎる人の助けになりたいと思い書き上げた、2作目の本になります。
この本の詳細についてはコチラをご参照ください
2冊とも、あの「GAFA」の一角、アマゾンが運営する電子書籍サービスkindleで購入する事ができます。

ちなみにKindle Unlimited(月額定額制の電子書籍読み放題サービス)を利用中の方であれば無料で読むこともできます。

Kindle Unlimitedご利用中の方は無料ですので是非ダウンロードして読んでみてください。

Kindle Unlimitedについて、より詳しく知りたい方はコチラをご参照ください

認知症ケア
スポンサーリンク
ケアマネサプリ

コメント

タイトルとURLをコピーしました