コーチングにおける「チャンクアップ・ダウン」について解説

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コーチングにおける「チャンクアップ・ダウン」について解説 コミュニケーション技術

この記事はこんな人の役に立ちます

後輩や部下の指導をしているのだが、イマイチ話が噛み合わなくてこっちの言っている事が相手に伝わっていない。一体どうすればいいのか分からない。
相手と同じ話をしているはずなのに、なんだか噛み合わない事ってありますよね。
この理由は、同じ物事でも会話をスタートする時点では、一人一人が概念の大きさが異なるからです。
しかしこんな風に言われてもちょっと分かりにくいですよね。
簡単に言うと友達数人でたこやきパーティーを急遽やろうという話になったとします。
Aさんは「いいね~、中身たこ以外も入れちゃう?」というざっくりした事を考えているが、Bさんは「ちょっと待って。今からやるとして食材を購入して、そのお金は1人どれくらいかかるのか?そもそも明日の予定を考えたら、今日やるべきなのか?」という風にとても細かい事を考えたりと、同じ物事でもスタート時点が異なっています。
なので、まずは相手とこのスタート時点のすり合わせが必要なのです。今日はそのすり合わせに必要な考えであるチャンクアップ・ダウンというものについて解説します。

チャンクアップ・ダウンとは?

チャンクアップ・ダウンとは?

チャンクとは、一言で言えば情報のまとまり・塊の事を指します。
そして、このチャンクの大きさは最初は人によって異なる為、すり合わせ無しではいつまでも話が噛み合わないのです。
そこでチャンクの大きさを調整するのが「チャンクアップ・ダウン」という考え方です。
引用:NLPトレーナーアソシエイト竹井勝之コラム記事より
簡単に言うと
チャンクアップ:木ばかりを見るのではなく、全体の森を見ようとする行為
チャンクダウン:森の中にある一つ一つの木を見る行為
ざっくりしすぎている人には、もう少し具体的な事を考えてもらう。逆に細かい事ばかり考えすぎて、最終的な目標などを見失っている場合は、そもそも論で相手に気づきを促すというような事です。
では、具体的な活用方法を見ていきましょう

チャンクダウン事例

ケアマネのAさんのモットーは「その人らしい生活をサポートする」です。
そして担当者会議等で「田中さんはこれまでのように、自分で買い物に行って好きだった料理もしたいと言っています。田中さんらしい生活を取り戻せるよう、皆で力を合わせていきましょう」と話します。
このAさんの発言に支援チームのメンバーは
「こんな状態でどうやってやるの?」
「リスクが高すぎる」
「疾患のコントロールもまだ不十分。何も分かってないケアマネだな・・・」
このように白い目で見られ、結果として支援の方向性が定まらず、各々が自己判断でケアをしているような状況です。
このような事例にはコーチングにチャンクダウンを利用してみましょう。

Aさんは、田中さんらしい生活というのは、どういう生活だと考えていますか?

これまでの自分の生活を取り戻す事が、田中さんらしい生活だと思います。

なるほど。

では、これまでの生活を取り戻す事が、どうして田中さんらしい生活を送る事だと考えたのですか?

田中さんは料理が好きで、これまで家族や友人においしい料理を振る舞って喜んでもらえることが生きがいだと話していました。

だからこそ、今料理ができていない状態を改善することで、田中さんらしい生活を取り戻せるのではないかと考えました。

そうですか。

では今の田中さんがこれまでのように料理を振る舞えるようになる可能性ってどれくらいありますか?

脳梗塞による片麻痺が著明で、立ったまま片手で料理を以前のようにするのは難しいと思います。

ヘルパーさんに手伝ってもらおうと考えているのですが、他にも利用しなければならないサービスもあって、サポートが十分に行えない状況です

そうなんですね。

ところでAさんのお話しを聞いた印象だと、田中さんは人に喜んでもらえる事が生きがいというように思いました。

つまり田中さんらしい生活というのは、田中さんが人に喜んでもらえる事であれば実現できるかもしれません。

現状で難しい料理以外にも、その方法はないか考えてみませんか?

このように、漠然とした問題に対して掘り下げていき、問題解決の方法を具体的に考えていく。これがチャンクダウンによるコーチングになります。

チャンクアップ事例

ケアマネのBさんは真面目で完璧主義な性格。介護保険の運営ルールから、医療機関の受診予定や内服しているお薬の内容等、一人一人細かく把握しています。
その一方、利用者や家族に対しての説明が長く、会話の内容も事務的な事が多く、「一生懸命やってくれるのは分かるのだが、何を言っているのか分かりにくい。こっちの話も聞いてほしいのだが、質問ばかりで疲れる」
という苦情も来ています。
サービス事業所からも、サービス提供に方法に対して細かい指示を出したり、ちょっとしたことでも報告するよう求める為、やり取りに膨大な時間を使って時間外労働が増えています。
この事例ではコーチングにチャンクアップを利用してみましょう。

Bさんはいつも細かい事にまで気を回してますね。私にはとても真似できません。

どうして、そこまでやろうと思えるのですか?

だってケアマネですから。責任ある仕事ですし、利用者さんの状態が悪くなったりするのは嫌ですから。

利用者さんに元気でいてほしいのですね。

では、利用者さんが元気でいられるとどんな良い事がありますか?

在宅で生活が続けられますね。

自宅で生活が続けられる事で、どんな良いことがあるのですか?

最近病気の管理が必要な人ばかりであまり考えていませんでした。

そういえば、以前鈴木さんという人は「またスナックのママの所に飲みにいきたい」なんて言ってました。

私は「透析もやっているんだからダメです」って、すぐ言ってしまい、それきり言ってこないですけど。

そうなんですね。

できるかどうかは分かりませんが、もしその人が心からやりたいと思っている事が実現できたら、なんだかこっちまで嬉しくなってきませんか?

そうですね。

最近そんな事あまり考えなくなってましたけど、もう1回その人が本当にやりたい事って何なのか聞いてみます。

Bさんは疾患の管理に必要な具体的な方法にばかり目が言ってしまい、肝心の「なぜそれが必要なのか?」という大きな視点が抜け落ちてしまっていました。

そこをチャンクアップにより、自分がやっている事の最終目標・目的に気づかせるきっかけになりました。

まとめ

・話が最初は噛み合わないのは、同じ物事でも会話をスタートする時点では、一人一人が概念の大きさが異なるから
・概念の大きさのすり合わせに必要なのがチャンクアップ・ダウン
チャンクアップ:木ばかりを見るのではなく、全体の森を見ようとする行為
チャンクダウン:森の中にある一つ一つの木を見る行為
抽象的な言葉ばかり使う人には、具体的な事を考えてもらう。
逆に細かい事ばかり考えて、何の為にそれが必要なのか分からなくなってしまう人にはそれに気づいてもらう。
そうすることで、その人の成長に繋がります。是非コーチングの際に参考にしてもらえたらと思います。
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