昔と違って最近は様々な特色を持ったデイサービスができました。例えば
・余暇活動
・ジム並の器具を揃えた運動ができる
・夕方遅い時間まで預かってくれる、レスパイトに強い
等、それぞれの特徴を打ち出したデイが増えてきました。逆に言うと昔のように「とりあえず朝来て、入浴して、レクリエーションして、16時くらいに帰る」みたいな普通のデイサービスは選ばれなくなってきたように思います。
様々な特色のデイサービスが増えたことで、デイサービスを複数利用する利用者が増えてきました。そして当然のようにケアプランにも位置づけられているのですが、ここで気にしてほしいことがあります。それは
「複数のデイを利用する理由(アセスメント)が、適切なケアマネジメントから逸脱していないか」
という事です。
まず最初に言っておくと、デイサービスの複数利用自体は法令のルール的に問題はありません。
しかし、ケアマネジメントの視点から考えると「そのケアプランが、利用者の在宅生活を継続していくうえで、利益となる明確な理由があるか」ということは考えなければいけません。
一番いけない理由は「利用者が行きたいと言ったから」です。
「なぜ行きたいと思ったのか」「理由や、複数利用を計画することが適切か」はアセスメントできちんと確認してから位置づける必要があります。
では、どんな理由であれば適切なのか。例えばですが
・A事業所では運動が目的、B事業所では余暇活動や他社交流の機会が多い。閉じこもりがちな利用者の社会参加を促進できる。このような事業所によって異なる特色を生かして、利用者の利益に繋げることが可能
・普段行っているデイサービスは長時間の利用が不可能。しかし、同居家族が決まった曜日は仕事が遅くなる為、特定の曜日だけは長時間利用できるデイサービスを利用。(前提に、一人で自宅で過ごすのが転倒等の危険が高い事などがある)
他にもあると思いますが、こういった理由付けをしっかりしておく必要がケアマネにはあると思います。なんとなく複数のデイサービスを利用するのではなく、きちんと利用する理由を明確にしておきましょう。
補足
デイサービスとデイケアに関しては、そもそも異なるサービスの為、両方利用することは可能です。ただ、同じようなサービスでもある為やはり理由は明確にしておきたいところです。
また、この複数利用はあくまでも要介護1~5の方に限られます。
要支援1.2の方は月額定額制になっており、複数の事業所でその報酬を分け合うことができないことから不可能になっています。