住環境整備その① 住環境整備に利用する制度の基本を知っておこう

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介護保険サービス

ケアマネの主な業務の一つに、利用者の生活する住環境整備があります。

目的は転倒などのリスクを減らすこと、環境を整備することで本人が自分の力を使いながら生活できる事をサポートする等様々です。

今回は住環境整備に役立つ制度の基本について押さえておきたいと思います。

住宅改修

支給限度額:20万円(区分に関係なし)

基本は20万円までの支給限度基準額ですが、2つのリセット条件があります。

・要介護状態区分が一気に3段階上昇(例:要介護1→4。あくまで1回の変更で変わったときのみで、じわじわ上がっても意味はありません)

・別の住宅に転居した時

住宅改修でできる内容

(1)手すりの取付け
(2)段差の解消(*)
(3)滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更(*)
(4)引き戸等への扉の取替え
(5)洋式便器等への便器の取替え 等

支払い方法:償還払い

手続きはケアマネジャーと介護保険の住宅改修対応業者などが現場検証を行い、必要書類を各市町村の役所に提出。この時ケアマネジャーは「住宅改修が必要な理由書」の作成が必要になります。

そして無事許可が降りれば工事着工。工事終了後にも必要な書類を提出し、審査後に利用者に対して払い戻しが行われるということになります。

この住宅改修ですが、基本は20万円分までしか保険の対象にならず、使い切ってしまうと見て分かる通りリセット条件は厳しいものです。レンタルで対応できるものは、レンタルでの対応を優先させることが原則になります。

福祉用具購入

主な購入品目

・腰掛け便座(ポータブルトイレ等)

・自動排泄処理装置の交換可能部品

・入浴補助用具

・簡易浴槽

・移動用リフトのつり具部分

支給限度額:同一年度内で10万円

支払い方法:償還払い

住宅改修と異なり、年度単位で支給限度額がリセットされます。この購入は基本的にレンタルに向かない衛生用品が対象です。(排泄や入浴用具など)

住宅改修と同じで必要書類を各市町村に提出することに変わりはありません。そして、同種の用具(例えばポータブルトイレを過去に購入しているのに、また購入する等)は原則できず、破損などの例外がある場合のみ購入可能です。

またポータブルトイレは最近ウォシュレット、脱臭、温室便座等多機能な物があります。しかしそういった物は高額になりやすく、市町村から「この機能が必要な理由はなんですか?」と確認されることがあります。その為購入を検討する場合は、必要な理由をきちんとマネジメントしておきましょう。

福祉用具貸与

貸与品目

要支援1~要介護1

・手すり

・歩行器

・歩行補助つえ

・スロープ

要介護2~5(上記に加えて)

・車椅子(付属品含む)

・特殊寝台(付属品含む)

・認知症老人徘徊感知器

・移動用リフト

・床ずれ防止用具

・体位変換器

・自動排泄処理装置(原則要介護4、5のみ)

支払い方法:毎月1割負担

ご存知福祉用具貸与。今回は詳しい説明は割愛します。最近は高機能な物も増えており、利用者の生活をサポートする欠かせない社会資源になっています。

尚、知っている方も多いと思いますが福祉用具貸与は月途中でサービスを開始したり中止した場合の負担額に独自の規定があります。

福祉用具貸与の介護報酬については、公定価格を設定せず、歴月単位の実勢価格としている。福祉用具貸与の開始月と中止月が異なり、かつ、当該月の貸与期間が一月に満たない場合については、当該開始月及び中止月は日割り計算を行う。ただし、当分の間、半月単位の計算方法を行うことも差し支えない。いずれの場合においても、居宅介護支援事業者における給付計算が適切になされるよう、その算定方法を運営規定に記載する必要がある。
なお、介護給付費明細書の記載方法について、福祉用具貸与を現に行った日数を記載することとなったことに留意する。

WAMNET Q&A 介護保険最新情報vol.153 介護報酬に係るQ&A(vol.2)より

このルールにより原則月途中までのサービス利用でも日割り計算する必要はありません。

しかし、それでは利用者側が割高感が出て不満もあるため、多くの事業所では半月単位での請求をすることが多いです。

月の「1~15日」「16~31日」までの2区分に分けて、どちらかの区分の期間しか利用しない場合は半額請求で良いですよ、ということです。

ここで注意したいことがあります。10日から福祉用具貸与の利用開始したが、入院してその月の20日に入院した場合。月日数で見れば10日しか利用してませんが、上記2区分を両方またいでいる為全額請求となります。

ケアマネとしては、可能であるならこのようなルールも踏まえて退院日等の調整も行えると良いでしょう。

まとめ

今日は住環境整備のサポートをしてくれる社会資源「住宅改修」「福祉用具購入」「福祉用具貸与」についてご紹介しました。今後は場所別に住環境整備のポイントなどを紹介したいと思います。

 

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