居宅の管理者のお仕事③「人材管理」 人を育て、逆境に強い事業所を作ろう

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居宅の管理者のお仕事最終編。最後は最も大事な「人材管理」です。

人材管理と言われても、まだ管理者として日が浅いと何をしていいか分かりませんよね。今日は居宅の管理者になったらやるべき人材管理のポイントについて紹介します。

 

担当人数の管理

管理者は自分も含めて、所属しているケアマネがどの利用者をもつのか。そして誰が何人くらい担当するのかを割り振るのも仕事です。

担当人数ですが、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準についてで、このように示されています。

常勤の介護支援専門員の配置は利用者の数 35 人に対して 1 人を標準とするものであり,利用者の数が 35 人又はその端数を増すごとに増員することが望ましい。

カウントの仕方ですが、要介護1~5は普通に1。要支援1・2は0.5でカウントします。

例えば要介護を30人、要支援を10人担当しているとします。この場合人数は40人ですが、ここでは

30+10✕0.5=35

35人で標準人数ギリギリセーフです。ちなみにあくまでも35人を超えて増員することが「望ましい」となっているだけで、少しでもオーバーしてはいけないというルールではありません。しかし実地指導等で指導の対象になる可能性は高いでしょうから、管理者として受け入れの人数管理も必要です。

またこの標準人数は常勤を基準にしています。常勤の考え方は「常勤換算て何?」を分かりやすく解説します

を参照ください。

常勤の半分の時間しか業務に従事しない兼務や非常勤の人は、その勤務時間に応じた人数を限度に配置します。例えば常勤が8時間勤務で、4時間勤務の非常勤の人は

35✕0.5=17.5

17.5名を担当人数のマックスとします。

また人数のバランスは全員が同じである必要はありません。最終的に標準件数を事業所単位でオーバーしなければ良いので、経験や能力差などに応じて1人40人担当する人がいたら、20人程度を担当する人がいても良いのです。例えば誰かが退職し、経験のない新人が代わりに入職してきた場合などは、一時的に先輩職員の担当人数が多くなり、慣れるに従って徐々に担当を任せていくことになります。

研修機会の確保

指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準についてに研修についての記載があります。

より適切な指定居宅介護支援を行うために,介護支援専門員の研修の重要性について規定したものであり,指定居宅介護支援事業者は,介護支援専門員の資質の向上を図る研修の機会を確保しなければならない。

これは更新研修などの法定研修だけでなく、事業所単位で1年単位の研修計画を立て、それに参加させる必要があります。

具体的に年間何回研修に行かなければいけないというものはありませんが、僕が管理者をしていた時には3ヶ月に1回位の頻度で研修に参加できるよう計画を立てていました。

この研修は時間外や休日に行かせてはいけません。あくまで業務の一環になりますので、業務時間内に参加する工夫が必要です。ただケアマネの研修というのはよく行われており、平日の2~3時間くらいのものであれば勤務時間内に参加させることもできると思います。

また自分達が教えてもらうばかりでなく、教える立場になることも効果的な研修になります。事業所内研修の一環として、持ち回りで講師をやってもらい他のケアマネに教える。そうすることで、人に伝えるため、曖昧だった部分をもう一度勉強し直す事が成長に繋がります。

残業や休日出勤を少なくする労務管理

管理者の大事なお仕事に勤務表の作成があります。そしてそれとは別に、なるべく残業や休日出勤をしないで働けるように指導することも大事です。

真面目で一生懸命な人ほど、よく残業や休日出勤をします。しかし今はなるべく残業を減らしていく流れに世の中はなっており、それはケアマネも同じです。

ケアマネの仕事は急に何が起きるか分からないので、残業を0にするのはほぼ不可能ですが、急な対応等がないにも関わらずいつも残業しているのであれば管理者としてなぜ残業が発生しているのか確認が必要です。

業務の進め方の効率が悪かったり、明日出勤してやってのでよい仕事をやろうとしている可能性もあります。その辺りの業務の進め方のアドバイスも行います。

また僕が管理者をやっている時は、基本的に休日出勤は認めていませんでした。何故なら「休みの日は休むのが仕事」だからです。メリハリがなく、いつもストレスがかかった状態でいれば必ずバーンアウトやうつ病等にかかり、質の高い仕事ができなくなります。管理者として、休む事の大切さもケアマネに説明しましょう。

業務が適切に行えているか確認

アセスメントやケアプランの作成、担当者会議やモニタリング等がきちんと行えているか確認します。具体的には定期的にファイルなどの書類を見て確認します。支援経過も見ます。人によってはあまり支援経過が書かれておらず、どのような支援をしたのか分からない人もいるのできちんと書くよう指導します。

多いのは利用者や家族との関係があまりできておらず、モニタリングを断られて行っていないケースがあります。そのようなケースを長期間黙っていて、実は長期間モニタリングできていませんでした、なんて事になったら大変です。そのケースの報酬が0になってしまいます。

管理者は普段から事業所のケアマネとコミュニケーションを取り、対応に困った場合はいつでも相談できる関係を築くことが大切です。関わり方のアドバイスをしたり、場合によっては他の先輩ケアマネや管理者と同行して利用者や家族と話をする機会を作ることも考えられます。

またケアマネとの信頼関係をしっかり築くことで、急な退職などの予防になります。ケアマネが1人辞めるだけで、引き継ぎ等結構大変になります。辞める場合は早めに伝えてもらえれば、次のケアマネの求人を出したり、引き継ぎをどうするかも計画的に行なえます。

この辺りは管理者がいかにケアマネと信頼関係を築けるかだと思います。

まとめ

管理者のお仕事、人材管理で必要な事は

①担当人数の管理

②定期的な研修の機会を作る

③残業や休日出勤を少なくする労務管理

④業務が適切に行えているか確認

です。多くの管理者は自分自身がケアマネというプレイヤーとしても仕事をしながら、管理者というマネジメントもやらなければいけないので結構ハードです。しかしやりがいはあります。是非質の高い管理者業務を行い、人を育て、これからの厳しい時代の逆境にも強い事業所を作ってもらえればと思います。

 

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