ケアプラン有料化によって起こるヤバい未来②「料金未払い者」の存在が起こす悲劇とは

スポンサーリンク
つぶやき

前回記事ケアプラン有料化によって起こるヤバい未来①「セルフプラン代行業者」よるケアマネジメントの崩壊

ここでケアプラン有料化による大きなデメリットが2つあると説明しました。今日はその2つめについて記事を書きます。

2つめのデメリット。それは

「料金未払い者の存在」

です。

これまで居宅介護支援費は全額公費で賄われ、自己負担は0(保険料の滞納者などの特別な事情がある場合は異なる)でした。その為居宅事業所を運営している時に料金未払い者へ督促などの対応をする必要はありませんでした。

しかし、ケアプランが有料化すれば必ず出てくるのが料金を支払わない利用者や家族です。この人達への対応が僕達ケアマネという立場では非常に難しいことが予想されます。それは大きく3つあります。

 

①信頼関係の構築が難しくなる

これまで皆さんが受け持ってきたクライエントの中にも、介護サービスの料金の支払いを滞納して事業所から苦情などが寄せられた経験がある人も多いでしょう。しかし、ケアマネサイドからすれば自分達の分の滞納はない為、どうすれば滞納せずに適切な支援が受けられるのか、真摯に向き合いながら粘り強く支援ができました。

これが滞納のある方であればどうでしょう。「お金をちゃんと支払ってくれない人に、どうしてここまでしないといけないのか」という感情がどうしても出てしまいます。これは皆さんが飲食店の従業員だったとして、食い逃げ常習犯の人に心から精一杯のサービスをしたり、おいしい料理を作るのは難しいのと同じです。

こうなってしまうと、ケアマネの心理としてもそうですが、クライエント側としてもお金を支払っていないという引け目を感じ、とても対等な状態での関係を築くことはできません。そもそも築き上げた信頼関係も未払金の督促で壊れてしまうかもしれないと考えると、ケアマネ側から強い態度で求めることが困難だと思います。

②未払いでも支援を継続しないといけない矛盾

居宅介護支援は在宅でのケアマネジメントの根幹であり、これがなければ様々な支援が受けられない非常に重要な土台です。

その為専門職の倫理上、支援を急に途切れさせた場合にクライエントに大きな不利益が高確率で起きることが予想される場合簡単に支援を止めるわけにもいきません。かと言って事業である以上、未払い者に対していつまでもダラダラと通常の業務を続けるわけにもいきません。

これは僕の予想ですが、有料化になった場合「○ヶ月以上支払いを滞納した場合は契約解除となる」といった風な契約内容になると思います。しかし実際には先程の倫理上の問題もある為、他の支援機関に繋ぐ「送致」(リファー)を行うことになります。

ただこのような人をどこに繋ぐのかということは、現段階では全然見えてきません。別の居宅に繋ごうにも未払いが理由で契約解除になったことが分かればほぼ受けてもらえないでしょう。有料化を推進するのであれば、未払で契約解除になった人をどのようにするかという制度設計が必須だと思われます。

③その結果何が起きるのか?

有料化になり、未払いが理由で居宅を契約解除され、その人達が適切な支援に結び付けられない状況になればどうなるか?現時点で予測できることは、僕が以前にも書いた「セルフプラン代行業者」にクライエントが流れてしまうということです。

彼等からすると居宅支援費の自己負担金が未払いであったとしても痛くも痒くもありません。何故なら自分達のサービスを支給限度額いっぱい使わせることが目的だからです。

さらに心配されるのは、こういう生活保護を受けられる程ではないが、サービスの自己負担を未払いしてしまうようなグレーな所得階層の人を対象に囲い込みをする「貧困ビジネス」のような新しい悪質なビジネスモデルが生まれてしまう懸念があります。

利用する側からすると、自己負担金を支払えなくてもたっぷりサービスが使えるので、下手をすると普通に支払っている人も「こっちのほうがお得だ」と勘違いし流れてしまう可能性もあります。

そうなった結果待ち受けているのは、ケアマネジメントの崩壊、そして

介護保険制度の崩壊

です。国がどれくらい有料化によって発生するデメリットを理解しているか分かりませんが、有料化を強引に推し進めるのであればデメリットを理解して制度設計しないと最悪の結果しか待っていないと言えそうです。

 

 

出版中のkindle本

「孤独になるのが怖い。でも人付き合いも苦手だしどうしていいか分からない」

こんな悩みを抱えている人へ。実は孤独は恐れる必要はない、むしろ夫婦や恋人、親友のような最高のパートナーにする事で今までの悩みが消え、これまでにないくらい人生を楽しむ為の1冊です

孤独死や一人ぼっちの老後など、孤独はネガティブなイメージが多いです。

しかし本当に人生を楽しむ為にはむしろ孤独と仲良くなる必要がある。孤独な時間を楽しむ事ができれば、無理な人付き合いをすることなく人生を楽しめる。その事実を一人でも多くの人に知ってほしい。

そんな思いで書いた4冊目の著書になります

多職種連携が苦手。人間関係を上手くまとめる事できないから、ケアマネ続ける自信が無い

こんなお悩みを抱えているケアマネさんへ。多職種連携を「心理学」という視点から上手くやる為の知識をまとめた本をkindleで作成しました。

ケアマネさんにとって多職種連携は絶対必須のスキル。なぜならこれができないと仕事にならないからです。でも、難しくて上手くできない。これが嫌で辞めていくケアマネさんも多いです。
本書はそんなケアマネさんの救いになればと思い書き上げた、3冊目の本になります。
この本の詳細については、こちらをご参照ください
医療連携が苦手なケアマネ向けにキンドル本も出版してます。

・主治医に連絡や相談するのが緊張してできない
・利用者が入院や退院した時に、病院の医療職との連携が苦手
・在宅の医療系サービスの上手な使い方が分からない
上記のような医療との連携に苦手意識や悩んでいるケアマネは多いです。
特に僕のような福祉系職種からケアマネになった人は、この「医療連携」の壁に必ずぶち当たります。
そんな医療連携で悩むケアマネの人を、一人でも減らし、ケアマネの仕事を自信をもってやってほしい!
そんな思いで本書を作り上げました。
かつては医療連携が苦手だった僕も現在はこんな感じです。
・ケアマネ歴10年以上(居宅の管理者も経験)
・従業員数1000人を超える大手医療法人グループで勤務
・毎日のように医師、看護師、リハビリスタッフと仕事を一緒にしている
・(全老健)リスクマネジャー
ケアマネとして長年の医療職との実際の連携の経験と、連携を上手くできるようにするためにたくさんの本や研修などから学んだ知識を1冊の本にまとめた自信作です。
アマゾンの電子書籍サービス「Kindle」での販売となります。

どんな内容の本か?もう少し詳しく分からないと買うかどうか決めれない

そんな人の為に、本の内容をより詳細にまとめた記事を書いたので興味がある方はまずはこちらを見てから検討してください

一般の方向けに「頑張りすぎない介護」をやってもらう為の本もkindleで作成しました

自分が倒れるまで頑張りすぎる人の助けになりたいと思い書き上げた、2作目の本になります。
この本の詳細についてはコチラをご参照ください
2冊とも、あの「GAFA」の一角、アマゾンが運営する電子書籍サービスkindleで購入する事ができます。

ちなみにKindle Unlimited(月額定額制の電子書籍読み放題サービス)を利用中の方であれば無料で読むこともできます。

Kindle Unlimitedご利用中の方は無料ですので是非ダウンロードして読んでみてください。

Kindle Unlimitedについて、より詳しく知りたい方はコチラをご参照ください

出版中のkindle本

「孤独になるのが怖い。でも人付き合いも苦手だしどうしていいか分からない」

こんな悩みを抱えている人へ。実は孤独は恐れる必要はない、むしろ夫婦や恋人、親友のような最高のパートナーにする事で今までの悩みが消え、これまでにないくらい人生を楽しむ為の1冊です

孤独死や一人ぼっちの老後など、孤独はネガティブなイメージが多いです。

しかし本当に人生を楽しむ為にはむしろ孤独と仲良くなる必要がある。孤独な時間を楽しむ事ができれば、無理な人付き合いをすることなく人生を楽しめる。その事実を一人でも多くの人に知ってほしい。

そんな思いで書いた4冊目の著書になります

多職種連携が苦手。人間関係を上手くまとめる事できないから、ケアマネ続ける自信が無い

こんなお悩みを抱えているケアマネさんへ。多職種連携を「心理学」という視点から上手くやる為の知識をまとめた本をkindleで作成しました。

ケアマネさんにとって多職種連携は絶対必須のスキル。なぜならこれができないと仕事にならないからです。でも、難しくて上手くできない。これが嫌で辞めていくケアマネさんも多いです。
本書はそんなケアマネさんの救いになればと思い書き上げた、3冊目の本になります。
この本の詳細については、こちらをご参照ください
医療連携が苦手なケアマネ向けにキンドル本も出版してます。

・主治医に連絡や相談するのが緊張してできない
・利用者が入院や退院した時に、病院の医療職との連携が苦手
・在宅の医療系サービスの上手な使い方が分からない
上記のような医療との連携に苦手意識や悩んでいるケアマネは多いです。
特に僕のような福祉系職種からケアマネになった人は、この「医療連携」の壁に必ずぶち当たります。
そんな医療連携で悩むケアマネの人を、一人でも減らし、ケアマネの仕事を自信をもってやってほしい!
そんな思いで本書を作り上げました。
かつては医療連携が苦手だった僕も現在はこんな感じです。
・ケアマネ歴10年以上(居宅の管理者も経験)
・従業員数1000人を超える大手医療法人グループで勤務
・毎日のように医師、看護師、リハビリスタッフと仕事を一緒にしている
・(全老健)リスクマネジャー
ケアマネとして長年の医療職との実際の連携の経験と、連携を上手くできるようにするためにたくさんの本や研修などから学んだ知識を1冊の本にまとめた自信作です。
アマゾンの電子書籍サービス「Kindle」での販売となります。

どんな内容の本か?もう少し詳しく分からないと買うかどうか決めれない

そんな人の為に、本の内容をより詳細にまとめた記事を書いたので興味がある方はまずはこちらを見てから検討してください

一般の方向けに「頑張りすぎない介護」をやってもらう為の本もkindleで作成しました

自分が倒れるまで頑張りすぎる人の助けになりたいと思い書き上げた、2作目の本になります。
この本の詳細についてはコチラをご参照ください
2冊とも、あの「GAFA」の一角、アマゾンが運営する電子書籍サービスkindleで購入する事ができます。

ちなみにKindle Unlimited(月額定額制の電子書籍読み放題サービス)を利用中の方であれば無料で読むこともできます。

Kindle Unlimitedご利用中の方は無料ですので是非ダウンロードして読んでみてください。

Kindle Unlimitedについて、より詳しく知りたい方はコチラをご参照ください

つぶやき
スポンサーリンク
ケアマネサプリ

コメント

タイトルとURLをコピーしました