知っておきたい労働基準法①「研修」は労働時間になるのか?

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リスクマネジメント

皆さんは労働基準法についてどのくらい知っていますか?

「1日8時間以上働いてはいけないんでしょ?」
「週に2日は休まないといけないルールだったような・・・」

上記のように大雑把な理解でいる人が大半だと思います。しかし詳細については知らない人が多く、結果労働基準法のルールに反した状態で仕事をしていたり、あるいは部下に仕事をさせていたりする可能性があります。

労働基準法の全ての内容を把握するのは難しいですが、最低限知っておきたいルールが幾つかあります。この記事では多くの人が疑問に思っている「研修」が労働時間に該当するのかどうかを紹介します。

そもそも労働時間とは?

そもそも労働時間とは?

まず基本的な事ですが、多くの人が誤解している事があります。それは

労働時間=作業などを実際に行っている時間

ということです。ケアマネの人であれば、会議の参加や書類作成、各事業所等との連絡・調整がそれにあたると思います。だから、それ以外の時間を労働時間ではないと思っている人が多いです。しかし実際は

労働時間使用者(会社)の指揮命令下に置かれているものと評価される時間

なのです。つまり会社に入った瞬間から使用者に対して、雇用者である僕達は指揮命令下に置かれていることから労働時間とカウントできるということです。

この大前提をしっかり覚えておいてください。

研修は労働時間なのか?

研修は労働時間なのか?

先程の大前提を踏まえた上で、どのような内容の研修家で労働時間になるかどうか判断が分かれます。例えばですが、このような研修であれば労働時間としてカウントできます。

・業務命令として、研修への参加が指示された時
・現在の業務内容と関連性が高く、会社から参加を進められた時
・会社内で行っている研修へ参加して、スキルアップの向上をするよう進められた時
・消防法や安全衛生法等、会社が研修を受けることが義務化された内容を受講する時

基本的には少しでも会社側が指示したものであれば、それは労働時間としてカウントできます。

ここで1番問題になりやすいのは、表向きは自由参加と謳っておきながら、不参加者に対して研修に参加しないことを理由に人事考課でマイナス評価をしたり、その日の勤務を早退扱いにする。或いはレポートの提出を義務づけたり、研修不参加の人の名前を社員の前に公表するなどした場合です。

この場合は実質的には参加を強制している。つまり使用者の指揮・命令下に置かれていると判断でき、労働時間としてカウントできます。

このような形で会社から研修の参加を強制されているのに、労働時間としてカウントされていない人は一度会社の上司や人事、そこが無理なら社内の労働組合、それも無理なら労働基準監督署などに相談してみるのも良いでしょう。

忘年会や施設行事は労働時間なの?

忘年会や施設行事は?

これも考え方は一緒です。使用者の指揮・命令下に置かれているかどうかで判断します。

例えば忘年会ですが、表向き自由参加を謳っていても、参加しなかったことを理由に人事考課でマイナス評価をしたり、上司が叱責したりする場合は労働時間としてカウントできます。

施設行事(夏祭り等)も一緒です。

例えば勤務は8:30~17:30。朝から準備をして、行事の本番は夕方から。片付けも含めたら結局21時~22時くらいまでかかったとします。

しかし残業代は払わず、代わりに夕食を会社持ちで出したのだからと、それでお茶を濁すパターン。

しかしこれはアウト。この場合17:30以降は完全に労働時間です。このような形で残業代等が支払われていない場合は、堂々と請求する権利があります。

制服ヘの着替えの時間はどうなのか?

制服ヘの着替えの時間はどうなのか?

皆さんの会社はこんな制服の着替えに関してこんなルールになっていませんか?

タイムカードを通すのは朝出勤時は制服に着替えてから。夕方退勤時は制服のままタイムカードを通す。そのように会社が主張する理由がこれです。

 

服を着替える時間は仕事の為の準備時間であり、仕事をしている時間ではない!

これ一見もっともらしいのですが、労働基準法のルールではアウトです。

何故なら、業務を行う上で制服に着替えることが必要で、制服に着替えるよう使用者に命令されているからです。つまり着替えも使用者の指揮・命令下に置かれていると判断でき、制服に着替える前後にタイムカードを通すのが正しいのです。

まとめ

今日は職場でありそうな、業務時間になるのかどうか分かりにくい内容をみていきました。

「研修」「忘年会」「施設行事」

これらは、少しでも参加を強制すれば全て労働時間としてカウントできます。

「制服の着替え」

着替えも労働時間としてカウントできます。

こういったルールは従業員が知らないことを良いことに、労働時間としてカウントせずに給料を払っていない事業所が多くあります。

ですが、情報発信が積極的に行われるこれからの時代は皆がこういうルールについて詳しくなります。部下がいる管理者クラスの人は正確にルールを知り、適切な労務管理をすることで無駄な労働トラブルを回避することは必要なリスクマネジメントです。

部下がいない一般の従業員の人でも、こういったルールを知っておくことで自分達の権利をしっかり主張するべきです。でないといつまでも処遇は変わりません。自分達の利益は自分達で守り・築いていくという意識が必要ではないかと思います。是非参考にしてみてください。

 

 

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