尊厳守る接遇なくして、高齢者の「生きる」は支えれない

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コミュニケーション技術

介護の事業所で接遇レベルの低い事業所や、職員によって接遇が全くできていない人。皆さんの周りにもいないでしょうか?例えばこんな言葉遣いです。

・「○○ちゃん」等あだ名で利用者を呼ぶ

・「もうちょっと、ほら頑張れるでしょ」等、まるで子どもに言うような言葉遣い

・認知症の人に「さっきも言ったでしょ」「なんで言うとおりにしないの」等相手を非難する言葉

冷静になって考えてほしいのですが、これらの言葉遣いは自分の家族に言われても腹が立つと思います。それをお金を払ってサービスを受けている相手に言われるのです。皆さんが飲食店に食事に言って、上記のような言葉を店員が言ってきたらどう思うか想像すれば、言われた相手がどんな感情をもつかは容易に想像がつくと思います。

このように言葉を含めた接遇は相手の心をズタズタにする「凶器」にもなる一方、正しく使えば相手の心を元気にし生きる活力を取り戻す為の「価値ある財産」にもなるのです。

その為には利用者の尊厳を守り、「自分は今のままでいいんだ。できなくなった事もあるけど、そんな自分を受け入れてもらっている」と感じてもらえるような接遇を身につける必要があります。今日は尊厳を守る為の接遇のポイントについてご紹介します。

尊厳守る4つのポイント

①命令口調を止める

「立たないでください」「一人でトイレに行かないでください」「早く食事をしてください」「もう寝てください」

どうでしょう?仮にそうすることが理屈では正しいと分かっていても、「なんだ偉そうに」と反発心を感じて素直に従いたくない気持ちになりませんか?

これは心理学では「心理的リアクタンス」と言って、人は自分の自由を侵害されたと感じると反発心を覚え、真逆の行動を取りたくなるというものがあります。つまりこれらの命令口調はかえって逆効果なのです。

例えばこんな風に言い換えるだけでも、利用者がこちらの言葉を受け入れてもらいやすくなります。

・「立たないでください」→「今参ります。座ってお待ちいただいてよろしいですか?」

・「一人でトイレに行かないでください」→「安全にトイレができるよう、一緒にお手伝いさせていただきたのですが、構いませんか?」

・「早く食事してください」→「料理が冷めないうちに召し上がりませんか?」

ちょっとした言い換えですが、相手が受ける印象はかなり柔らかくなり、言われた相手が受けるストレスは天と地程の差が出ます。

②クッション言葉の使用

相手に待ってもらう、手間をかける時に使いたいのが「クッション言葉」です。本来相手を待たせたり、手間もかけさせるというのはストレスになってイライラしやすい事なのですが、このクッション言葉があるだけでそのストレスを軽減させ「この人は丁寧で良い人だ。信頼できる人だ」と相手に好印象を与えることにも繋がります。

・「お手数おかけします」

・「申し訳ありません」

・「大変恐縮なのですが」

・「恐れ入ります」

・「少々お待ちいただいてよろしいですか?」「大変お待たせしました」

・「もしよろしければ」

いきなり相手に何かを言う前に、このクッション言葉を挟む練習を普段から意識してみてください。それだけで随分相手の受ける印象が変わります。

③不都合な事は主語を「私」に替えて伝える

例えば一人で歩いては危険な人が、一人で歩いていたとします。そうすると多くの人が「ダメだよ、何してるの!」等と相手を避難するような言葉を言ってしまいます。これは「(あなた)が悪い」と相手に伝わってしまうのです。しかし同じ言い回しでも主語を「私」にするだけで、随分印象が変わります。

「私は○○さんが転倒して骨折等の怪我をするのが心配です。一人で歩かず一緒に歩いていただけませんか?」

④排泄の失敗に何も言わない

高齢者が失敗して最も責められたくない事が「排泄」です。この排泄の失敗をするだけでも「小学生でもこんな失敗はしないのに。自分はもうダメだ」と自尊心が大きく低下する原因になります。そこに介助者が追い打ちをかけるように「また漏らしたの?」「下着を替えてあげるから、さっさと脱いで」等言われたらどう思いますか?ということです。

そんな時には特に何も言う必要はありません。優しくニコッと微笑みながら取り替えるケアを行います。

利用者は「すいません」「ごめんなさい」と言われるかもしれません。もし一言かけるのであれば「大丈夫ですよ」と相手に伝える事が効果的です。こういう言葉や態度が結果的に利用者の自尊心の低下を防ぎ、生きる活力を奪わない支援に繋がるのです。

まとめ

尊厳守る接遇のポイントは

①命令口調を止める

②クッション言葉の使用

③不都合な事は主語を「私」に替えて伝える

④排泄の失敗に何も言わない

です。介護の現場では接遇が軽んじられている場面も多く見られますが、それは高齢者が生きる事を支える僕達の仕事には大きな「害悪」でしかありません。逆にそのような接遇ができていない所も、職員が正しい接遇を身に付けれればそれだけで利用者が生き生きと日々を過ごせる事が確実に増えます。

そうすると評判が良くなり、結果として事業所の安定収益・安定経営に繋がります。それくらい接遇は大切なものなのです。できていない人は是非身につけてもらえればと思います。

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