地域密着型介護サービスは、普通の介護サービスと何が違うのか?

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介護保険サービス

地域包括ケアシステムの創設を国が声高に言いだしてから、特に聞くことが増えたのがこの「地域密着型介護サービス」

実は平成18年4月~行わており結構前からあります。でも、ケアマネをしていても地域によっては利用者が他市町村のサービスをほとんど使うことがなかったりすると、この地域密着型サービスを利用しているという意識があまりないままだったりします。

そこで今回は地域密着型サービスとは何なのか?普通の介護サービスとはどう違うのかを紹介したいと思います。

 

地域密着介護サービスの種類

○定期巡回・随時対応型訪問介護看護
○夜間対応型訪問介護
○認知症対応型通所介護(予防含む) ※利用定員12人以下
○小規模多機能型居宅介護(予防含む)
○看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
○認知症対応型共同生活介護(予防含む)
○地域密着型特定施設入居者生活介護  ※入居定員29人以下の有料老人ホーム、養護老人ホーム、ケアハウス
○地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護  ※ユニットケア(全室個室)で入所定員が29人以下の特養
○地域密着型通所介護   ※利用定員18人以下

 

地域密着型サービス独自の特徴

原則として、その市町村の被保険者のみがサービスを利用できる
(他の市町村の指定により当該他市町村の被保険者の利用も可能。また、住所地
特例の対象となる施設入所者についても一部のサービスが利用可能)
2 指定・指導監督の権限は保険者である市町村
3 市町村(または生活圏域)ごとに必要整備量を計画に定め、これを超える場合には市町村は指定を拒否できる(認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護及び地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護のみ)
4 地域の実情に応じた弾力的な指定基準・報酬設定ができる
5 公平・公正の観点から地域密着型サービス運営委員会を設置し、地域住民等が関与する仕組みがある

 

大きな特徴として1の「市町村の被保険者のみがサービスを利用できる」ということです。これはつまり「その市町村に住民票があることが利用できる条件」と同じ意味です。

また通常の介護サービスの指定・監督権限は各都道府県にありますが、地域密着型に関しては市町村であることも大きな特徴です。これにより地域の実情に応じたサービス量の調整ができる一方、市町村にある意味丸投げしている為、地域によって差が出やすいとも言えます。

人口が少なく、民間企業の力の弱い市町村ではあまり事業所の数は増えにくいでしょう。また適切な監督・管理ができないと不適切な運営をする事業所が増えてしまう懸念もあります。

 

まとめ

今回は地域密着型サービスについて紹介させていただきました。地域密着型サービスの大きな特徴は

「利用は地域住民限定」

「指定・監督を市町村にして、地域の実情に応じた運営ができる」

「小規模運営の為、利用者毎に異なる様々なニーズに対応しやすい」

「地域そのものを一つの大型施設として捉える」

これはやはり冒頭にも書きましたが、地域密着型サービスを「地域包括ケアシステムの要にしよう」という国の意図が見えてきます。ただ実情として、まだ積極的に普及しているとは言えないような気もします。

定期巡回サービスなどは、本当に機能するとケアマネとしてはありがたいのですが、人手不足などの問題から思ったように訪問するのが難しい現状もあります。ただケアマネとして、これらのサービスの特徴を理解し、ケアプランを作成する際の選択肢の一つとして頭に入れておくとよいでしょう。

 

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