介護職の賃上げ6000円は本当に妥当か?

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介護職の賃上げ6000円は本当に妥当か? ニュース

10月に急浮上して介護業界だけでなく、社会全体で話題になっている。それが「介護職の賃上げ6000円問題」

政府、経済対策で介護職賃上げへ 月6000円案を軸に調整

しかしこの件に関して、厚生労働省大臣の武見敬三氏がこう発言した事が話題になりました。

 

介護職の賃上げは月6000円程度がおそらく妥当だ

武見氏は「6000円の賃上げが妥当」って言った後に色々な人から批判を浴びました。そこで釈明したのをまとめたのがこんな内容です。

妥当って言うのは、国民の皆様の負担を考えたらこの程度の賃上げが妥当という意味ですけど、何か!?

この件に関しては、多くの人が自分なりの意見を持っていると思います。

そこで今回はこの件に関してケアマネブロガーである僕がどのように考えているのか、まとめてみます

音声で聴きたい人はコチラから

 

6000円の賃上げが妥当かどうか?

ケアプランの認定審査会の意見欄は空白で良いのか?解説します

まず一番知りたいのがこれですよね。これについて結論から先に述べるとこうなります。

 

「全然妥当じゃないわ、バカヤロー!!」

 

失礼、つい熱くなってしまいました。ではなぜこの金額が妥当じゃないのか?

皆さんは全産業平均賃金と、介護業界の平均賃金の差がどれくらいあるか知っていますか?

日本介護クラフトユニオンが発表した2021年賃金実態調査報告書によると、全産業平均と介護業界では約4万円の差という結果が出ました。

・全産業平均:30万7,700円
・介護業界平均:26万5,216円
統計データが令和2年のしかも月ベースですので、変動幅は当然ありますが、これくらいの差が縮まる気配が一向にないのが現状です。
ここで考えてほしいのが、ゴールは全産業平均に追いつくだけでは不十分という事です。なぜなら追いつくだけだとようやく他の業界と対等な立場で人材の取り合い合戦ができるだけの状態。つまり優位には立てないのです。
逆にどんな業界なら人が増えるのか?そう、他の業界より稼げる事ですよね
介護は国の最重要インフラです。誰が老後に安心して暮らせない、要介護状態になればまともな介護が受けられず地獄のような生活を強いられる国で一生懸命働き続けたいと思いますか?
介護の質が下がる事は、国力の低下にすら繋がりかねない重要な問題なのです。これは決してオーバーではありません。
であるならば、他の業界より優遇されるべき業界。それが介護業界なのです。そう考えたら結論はこうなります。
月6000円の賃上げが妥当?ゼロが1個足りないんじゃないの?
ハッキリ言います。6000円賃上げしたくらいで何が変わりますか?生活が楽になったと感じますか?
ほぼ100%の人が良くなったと感じないでしょう。6000円なんて誤差みたいなものですからね。
しかし月に6万円給料がアップしたらどうでしょう?税金などが多少上がったとしても、手取りベースで5万円程上がる可能性が高いです。そのくらい上がれば「今までよりお金の余裕ができるな」と感じれます。
中途半端な賃上げには何の意味もありません。賃上げするなら徹底的にやる。そうでなければ国が狙っているような効果を得られる事はないでしょう。

今のままだと他業界に人材が流出しまくる

今のままだと他業界に人材が流出しまくる

今の状況を放置しているが、介護業界から他業界に人材が流出してしまうでしょう。

どの業界も人手不足の今、介護業界より稼げる仕事は山ほどあります。「どうせ働くならより稼げる業界で働きたい」というのはほとんどの人が考える事ですから。

さらに円安の影響で、日本より海外で働いたほうが稼げる環境が整ってきました。例えばコレです。

 

【出稼ぎ日本人】寿司職人は年収8000万円に バイトでも給料倍以上

 

「安い日本」「失われた30年」と言われ続けている日本

その日本で安い賃金でブラックな労働環境で奴隷のように働かされるくらいなら、いっそ海外で働いた方がいい。

この記事では寿司職人が例に出ていますが、海外では介護業界で働く人の待遇は日本よりも優遇されている事が多いようです。

つまりこういう事です。今後日本で介護の仕事をしていても明るい未来が見えないと感じた人達が取るアクションとして

①他の稼げる業界に転職する
②日本より数倍稼げる海外で介護の仕事をする
この結果、日本で介護の仕事をする人が激減する未来が予想されます。そうなるとどうなるか?
介護が必要であるにも関わらず、介護を受ける事ができない「介護難民」が増える事になります。
これ、決して他人事ではありませんよ。現在首都圏だけで、2025年に約13万人が介護難民になると予想されています。
これも十分深刻な状況ですが、今の介護業界の人手不足が続けば介護難民の数が指数関数的に増える事になります。
仮に100万人近い人が日本で介護難民になったとします。その被害をもっとも受けるのは人口が集中している首都圏です。
トイレに行きたくても行けない。オムツを替えてほしくても替えてくれる人がいない。そうなればマンションなどの隣に住んでいる人は異臭やうめき声などに悩まされる事になるでしょう。
さらに認知症の進行によりキレる高齢者が増加します。暴言や暴力行為を行う人が増え、様々な対人トラブルに巻き込まれるリスクが高くなります。車の運転も危険であるにも関わらず「まだ大丈夫」とタカをくくり、危険運転を繰り返す人が増え事故に巻き込まれるリスクが爆上がりします。
さらに日夜問わず徘徊。場合によっては服を着ず、尿や便を失禁した状態でウロウロする人達が街に溢れかえります。
そうなったら光景を想像できますか?ホラー映画で見たようなシーンが現実になるのです。控えめに言っても地獄でしょう。
そんな未来が嫌なのであれば、今すぐ介護業界の人材流出を止める施策が必要です。現場的にはもう「待った無し」の状況にまできています。

介護職の給料は保険料アップでしか賄えないというウソ

厚生労働省大臣の武見敬三氏は介護職の給料をアップするには、介護保険料を上げるしかないという説明をしました。

これ、一見筋が通っているように思いますよね。でもこのロジックは嘘です。正確には

介護職に支払う人件費は保険料以外の財源からでも賄える

どういうことか?あなたは介護保険の財源構成がどのようになっているか知っていますか?それがコチラです。

どうして介護保険料が変わるの?

引用:中新川広域行政事務組合HPより

 

まとめるとこのようになります。

・財源の保険料が半分(40歳以上の人が払っている)
・公費が半分(国、都道府県、市町村の3者で負担)
つまり保険料を上げるという選択肢だけでなく、公費の負担割合を増やすという選択肢だってあるという事です。
例えばですが現在は保険料と公費で50%ずつ負担している財源を保険料45%、公費55%。そして国が30%を負担。都道府県と市町村が12.5%ずつの負担にすればOK。
そういう風に負担割合の仕組みを変えれば良いのです。これなら僕達国民の保険料アップという痛みを伴う事なく介護職の賃上げを実施できます。
財源構成を変える事は大きな改正です。しかしそのような必要な改正をするために3年毎に介護保険の見直しを行っているのです。逆に言えばこういう事です。
国民に痛みを押し付ける前に、まずは国が先に痛みを引き受けるべきではないのか?
このような情報を国民に積極的に伝える事もせず、あたかも保険料のアップでしか介護職の賃上げができないようなミスリードをしている。それが現状なのです。
僕達はもっと声を挙げていかなければいけません。ハッキリ言ってこの国は介護の仕事をしている人達を舐めています。
アメリカでは全米自動車労働組合が大々的なストを起こし、見事大幅な賃上げに成功しました。

当初組合は4年で賃金の40%アップを要求。最終的には4年半で25%の賃上げで合意に達しました。

25%の賃上げというのは、仮に月20万円の給料なら5万円アップということです。

つまり僕が主張している月に6万円の給料アップというのは現実的な数字であり、これくらいは当然要求しても良い水準であるという事です。

 

現状のまま大人しくしていても、僕達の待遇が大幅に改善する事はないでしょう。自分達の待遇は自分達の力で掴み取る。それくらいの強い覚悟が必要かもしれません。

 

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