2024年介護保険改正で、様々な情報が次々と出てくる状況で衝撃的な内容が飛び込んできました。
在宅介護の要でありながら、現在非常に厳しい状況に立たされている訪問介護の基本報酬を引き下げる事が決定しました!その内容がコチラです。
(画像引用元:JOINT介護ニュースサイトより)
訪問介護が危機的状況になっていることは周知の事実。最低限維持、普通に考えれば報酬アップが当然だと思っていたらまさかの引き下げ。
ではなぜ報酬が引き下がってしまったのか?
※音声で聴きたい方はコチラから
訪問介護の基本報酬を引き下げる理由
①利益率が7.8%で、全サービス平均を大きく上回ったから
政府は昨年11月に公表した経営実態調査で、訪問介護の利益率が高い事を理由に報酬を引き下げても構わないと判断したようです。
その経営実態調査の結果がコチラです。
(画像引用元:JOINT介護ニュースサイトより)
ちなみにこのパーセンテージの数字は収支差率を表しています。
収支差率とは、簡単に言うと、売上に対しての利益がどれだけ出ているかを測る指標です。
収支差率の計算式はこのようになります。
それを踏まえたうえで一見すると訪問介護は好調のように見えます。
まず特養などの施設系。いわゆる箱物系は電気、ガス、水道、ガソリン、食材費。これらのコストがもろに現在の物価高の影響を受ける為、ランニングコストがかかりすぎ赤字になりやすいです。
一方で訪問系は箱物よりもランニングコストを抑えやすい。例えば訪問介護事業所を単独運営しようと思えば、小さい事務所さえあればできます。
ヘルパーの移動にかかるコストとしてガソリン代などはありますが、それでも箱物に比べればコストを抑えられる為、収支差率だけを考えるとプラスになりやすい。
これがこの数字のトリックです。実際に訪問介護の経営は厳しい状況です。それでもなんとか経営する為に、管理者、サービス提供責任者、現場のヘルパーさんが必死の努力で効率よく訪問したり、訪問が可能な人に業務が集中したりしながら、なんとかやりくりしているだけです。
ただランニングコストが他よりかかりにくいから、結果として数字が高く出ているだけであって収益的には厳しいのです。それなのに今回の引き下げの理由にこの数字を使うのは、納得できないというのが第一感です。
②介護職員以外の職種の処遇改善を進める必要があるから
訪問介護の基本報酬を引き下げたもう一つの理由がこれです。
介護業界全体の処遇改善を推し進める必要があるから
ふむ、確かにそれは必要だ。しかしそれをするのにどうして訪問介護の基本報酬を引き下げる必要があるのか?ただでさえ絶滅危惧種指定されている業種であるにも関わらず。
そこで出てくるのが先程の収支差率の数字。
訪問介護は収支差率で見た利益率が高く、介護職員以外の職種もほとんどいない。ある程度利益出ているんだから、その分を他の業種に回してあげるのが筋でしょ!
さて、あなたはこの言い分に納得できるだろうか?少なくとも僕はできないです。
僕のサイトでは何度も繰り返し、訪問介護という仕事が今いかに厳しい状況に陥っているのか、発信してきました。
このままだと働く人がいなくなり、訪問介護という仕事は無くなる可能性が相当に高くなっているのです。
そのような状況にあって報酬を引き下げるなんて、普通は考えられないです。
たとえに出して良いのか分かりませんが、自然災害で被災した地域に対して復興などを支援する為の予算を増やすんではなく、逆に増税して痛めつけるような事を今回政府は行ったのです。
国の言い分はこうです。
「基本報酬が下がっても、処遇改善加算で訪問介護の職員の賃上げは可能」
今回の介護保険改正で、これまでバラバラに存在していた処遇改善系の加算を一本化してそれぞれの条件に応じた加算を取得できるように制度を変えてきました。
介護職員等処遇改善加算(I)= 24.5%
介護職員等処遇改善加算(II)= 22.4%
介護職員等処遇改善加算(III)= 18.2%
介護職員等処遇改善加算(IV)= 14.5%
「ケアマネになりたい、でも試験に全然受からん」
こんな人へ。大丈夫、ケアマネ試験は正しい勉強方法を知っていれば誰でも受かります
僕が試験に一発合格した時に使った方法を教えます
次こそ試験に合格して、周りの人達を見返してやりましょう。その方法をこのnoteに余すことなく書き上げましたので、試験に受かりたい人は読んでみてください