ケアマネがサービス事業所からプランもらえないと違反?について解説

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ケアマネがサービス事業所からプランもらえないと違反?について解説 ケアプラン作成

この記事はこんな人の役に立ちます

サービス事業所に個別サービス計画書をケアマネに提出するように言ってるのに、「事業所の方針として渡していない」等の理由でもらえない。
この状況が続くと運営基準違反で減算になるんじゃないかと不安
昔はケアマネに対して個別サービス計画書を提出事業所と、そうでない事業所と色々でしたが、2015年の改正をきっかけに提出する事業所がほとんどになりました。
しかし現在でもケアマネに対して個別サービス計画書を提出しようとしない事業所も一定数あるようで、ケアマネの頭を悩ませている事もあるようです。
今回はケアマネがサービス事業所から個別サービス計画書を提出してもらえない場合、どうすれば良いのかについて解説します。

個別サービス計画書の提出は義務なのか?

個別サービス計画書の提出は義務なのか?

まずはケアマネへの個別サービス計画書を提出することになった根拠から確認しましょう。

介護支援専門員は、居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者等に対して、訪問介護計画(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成十一年厚生省令第三十七号。以下「指定居宅サービス等基準」という。)第二十四条第一項に規定する訪問介護計画をいう。)等指定居宅サービス等基準において位置付けられている計画の提出を求めるものとする。

引用元:指定居宅介護等の事業の人員及び運営基準に関する基準 第13条第12号

これがケアマネがサービス事業所に「計画書を提出してください」と求める根拠になっているものです。

ただここにはあくまで「求めるもの」と書かれているだけです。実はこの条項は運営基準減算の適用には該当しません。

つまりケアマネが個別サービス計画書の提出を求めた結果、もらえなかった場合でも何かペナルティーがあるわけではありません。

 

ではサービス事業所の方は提出義務などはないのでしょうか?

居宅サービス計画に基づきサービスを提供している指定訪問介護事業者は,当該居宅サービス計画を作成している指定居宅介護支援事業者から訪問介護計画の提供の求めがあった際には,当該訪問介護計画を提供することに協力するよう努めるものとする。

※訪問介護計画は訪問看護計画,訪問リハビリテーション計画,通所介護計画,通所リハビリテーション計画,短期入所生活介護計画,定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画,夜間対応型訪問介護計画,認知症対応型通所介護計画と読み替える。

引用:指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について第三の一の3(13)⑥

サービス事業所側もケアマネから提出依頼があった場合には、それに応じる努力義務はあります。

ただこれ、あくまで努力義務。客観的に観て正当な理由がある場合には拒否することも可能で、提出しなかったからと言ってペナルティがあるわけではありません。

もらえなかった場合どうすればいいの?

もらえなかった場合どうすればいいの?

まず大前提として、「何の為にサービス計画書の提出がケアマネに必要なのか?」をケアマネが本当の意味で理解を深める事です。

「こういう法令があるから、決まりだから仕方ないでしょ」

これはかなり薄っぺらい理由です。正直この程度の理由だけだと、サービス事業所側もルールであっても気持ちよく提出する気になれないのが本音です。

本来あるべき理由は

ケアプランとサービスの連動性を高め、より質の高い支援を利用者に行うため

具体的なメリットとして

・ケアプランの目標と、サービス提供側との目標にずれがないかチェックできる
(例えば、IADLを自分でできる範囲を拡大することが目標なのに、訪問介護計画書では安全の為全てヘルパーが担うようになっていてはNG)
・加算などの漏れが無いかの確認ができる
・緊急時の対応等で、細かい部分まで内容を詰めるきっかけになる
こういったメリットがある事を伝える事も大事です。
他にもケアマネも提出を受けた後に、サービス事業所側に何かしらのフィードバックを返すようにすると気持ち良く相手も提出してくれるようになります。
その際は、できるだけ相手の良い点を認めながら、修正してほしい部分があれば伝えると良いでしょう
例)通所介護計画書の場合
「機能訓練加算(Ⅱ)で本人の歩行の力が維持できれば、目標である日中自宅で一人でも安心して過ごすという事が可能になると思うのでとても期待しています。
ただ、この訓練内容で【歩行訓練】【筋力強化】というメニューはどんな事をやっているのか?もう少し具体的に分かれば本人や家族にも分かりやすいと思うのですが、どうでしょうか?」
これだけやっても、どうしても提出してもらえなかった場合にはきちんと記録に残しておきましょう。支援経過にその事を記録しておけば、少なくともケアマネが法令通り努力した証拠は残せます。
(記入例)
令和2年○月○日
【□訪問介護事業所へ、訪問介護計画書音提出依頼】
□訪問介護事業所の管理者▲氏に、ケアプランとの連動性を高める目的で訪問介護計画書を居宅介護支援事業所へ提出してほしいと依頼。
しかし□訪問介護事業所では、守秘義務などを理由にケアマネジャーに訪問介護計画書を提出していないとの回答。結果、訪問介護計画書の提供は受けられなかった。

まとめ

結論

・ケアマネにはサービス事業所から個別計画書を提出してもらえるよう求める義務がある
・サービス事業所側は、ケアマネから個別計画書の提出を求められたら応じる努力義務がある
・お互いに努力義務の為、提出が無くても減算等のペナルティーは無し
・ケアマネはサービス計画書をもらえなかったら、支援経過にその事を記録しておく
今回はサービス事業所から個別計画書をもらえない場合、どうすればいいかについて解説しました。
個人的な考えですが、ケアマネから今回僕が紹介したようなアプローチがあったにも関わらず、サービス事業所側が提出を拒む正当な理由なんて正直無いと思います。
そういった事業所は何か提出できない理由がある可能性が考えられます。(計画書作ってない、等)
逆にサービス事業所側は、提出を拒む対応は慎重に行わなければならないでしょう。
そうでなければ、少なくとも僕達ケアマネジャーが利用者から依頼があった時に紹介する事業所の候補には上がらない可能性の方が高くなります。誰だって気持ちよく、一緒に仕事ができる相手と働きたい。それはケアマネであっても同じなのです。
このルールがケアマネとサービス事業所、お互いにとって良いものになればいいと願います。

 

 

 

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