多職種連携は相手への期待が罠になる

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多職種連携は相手への期待が罠になる コミュニケーション技術

地域包括ケアがこれからの介護・医療のテーマである以上避けられないのが多職種連携です。

しかし皆さんが仕事で多職種連携するなかで、こんな経験はありませんか?

・利用者の体調がとても悪いので急いで病院に連れて行った。当然入院させてもらえると思ったら、「大したことはない」と言われ薬だけ渡されて帰らされた

・利用者の家族が怪我をしていた。その情報を訪問介護のヘルパーは知っていたが、特に言う必要はないと思いケアマネには報告がなくて「なんで言わないの」と思った事がある

実はこれ、多くは相手への過度な期待が原因になって起きてしまいます。この記事では過度な期待が罠になる理由と、期待の罠への対策について紹介します。

相手への期待が罠になる理由

過度な期待が罠になる
皆さんは多職種と連携する上で、こんな事を思った事はありませんか?
・主治医なんだから、患者をちゃんと診るのが当然
・看護師なんだから、医療の事は何でも詳しく知っているでしょう
・リハビリスタッフなんだから、家の住環境について専門的な視点からアドバイスしてくれるはず
この相手への期待の罠として僕の失敗談があります。
あるケースで、ケアマネである僕からの提案で退院前に医療機関でカンファレンスをすることになりました。
その時僕は「カンファレンスでは医療機関のスタッフが当然、患者の入院中の経過や今後の予後や予測されるリスク。それに必要な療養上の注意点など話してくれるだろう」と考えていました。
ところが当日参加したのはまだ入職して間もない看護師で、僕が上記のような内容を言ってもらいたくて話を振ると「え?何も聞いてません。ケアマネがカンファレンスしたいというからとりあえず参加して話だけ聞いておいてほしいと言われてます」という答えが返ってきました。
このケースでは、僕の過度な相手への期待が結果的にスムーズな多職種連携を阻む罠になってしまいました。
期待というのは相手が自分の期待通りに動いてくれれば良いのですが、そのような事は少ないです。ケアマネの皆さんも「ケアマネなんだからこれくらいしてくれるんでしょ?」と言われて、業務の範囲外の事をやらされた時モヤモヤした気持ちになったことはないですか?それは相手も同じと考えれば分かりやすいです。
また人間というのは期待を裏切られたと感じた瞬間に相手に対して悪い感情を抱きやすいです。そういった事が積み重なることが多職種連携を難しくさせる要因になってしまうのです。

期待の罠に陥らないための方法

期待の罠に陥らない方法

①相手への期待値を見直す

まずは相手への期待値の見直しをします。何故ならほとんどの人はこういう自動思考に陥っていています。
「〇〇」なんだから、当然「△△」ができるし、やってくれるよね?
医者なんだから病気をちゃんと診てくれるよね
看護師なんだから、急変時の対応はちゃんとできて当然だよね
この思考をまずは止めましょう。医者や看護師が病気全般に完璧に対応できるわけではありませんし、介護サービス事業所のスタッフ全員が、ケアマネとの連携に積極的なわけではありません。
それなのに、ケアマネの期待に答えられなかった人に対して「あの人は仕事ができない」等と決めつけてしまえば、せっかくの連携は上手くいきません。

②相手ができることの確認と、必要な準備をしっかりする

期待の罠に陥らず多職種連携をスムーズに行うために必要なのは「相手ができることの確認」「ケアマネとして必要な準備をしっかりする」ということです。
例えば上記の僕の失敗談を例にして考えてみます。
このケースで僕はカンファレンスの準備がしっかりできていなかったことが失敗の原因です。まず医療機関に対してカンファレンスで「入院中の経過と今後の予後、予測や療養上の注意点を説明してほしい」とアプローチすべきでした。
そうしていたら医療機関から「経過は病棟の看護師から伝えられるが、療養上の注意点などの詳しい事は医師でないと難しい」と言われるかもしれません。そうであったなら、医師はカンファレンスに参加可能かどうか、参加できない場合は医師から必要な情報を得ることができないか(サマリーや診療情報提供書等)といった踏み込んだことまで対応できました。
少なくともこういった準備ができていれば、充実したカンファレンスが行え多職種連携がスムーズになる可能性は高かったです。
このように相手ができること、できないことを理解した上でケアマネとして必要な準備をすることが大事になります。

まとめ

・期待の罠は「〇〇」なんだから、当然「△△」ができるし、やってくれるよねという思考が原因
・そういう思考を止めて、相手ができること・できないことの確認と準備をしっかりすることで期待の罠へ対応できる
多職種連携が上手くいかない時、どうしても僕達は相手のせいにしたい気持ちになります。しかしそれでは何も良くなりません。
「どうして上手くいかなかったのか、原因は何なのか」「どうすれば上手くいったのか?」を考え、次の連携に生かす必要があります。
多職種連携の方法に正解はありませんが、調整役であるケアマネとして必要な事は全力で取り組まなければならないでしょう。この記事の情報が多職種連携に悩む人の役に少しでも立てれば嬉しいです。

 

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