「LIFE」科学的介護は取り扱い注意、危険な闇について解説

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「LIFE」科学的介護は取り扱い注意、危険な闇について解説 つぶやき

2021年4月の介護保険改正まであと1ヶ月程になりました。皆さん、新しい改正に対応するための準備などは順調に進んでいますか?

「全然なんもやってない、ヤバい」

そんな人は【速報】2021年介護保険改正 ケアマネ重要ポイントまとめを見て、最低限ケアマネにとって重要な情報だけでも押さえときましょう。

今回の改正で最も大きな変革、それは「科学的介護」の推進です。

これまでも国はVISITやCHACEといったデータを集めてきてました。そして今回の改正でデータ活用に対して一段ギアを上げてきました。

VISITとCHACEを統合して新しいデータベース「LIFE(Long-term care Information system For Evidence)」というのが4月から動きだします。

簡単にLIFEの仕組みについて説明します。

国が「この情報を送れ」と言われた項目について事業所は情報収集を行いデータを送信。そして膨大なデータを基に、LIFEから「この利用者の課題については、こういう面からアプローチするのが科学的に見て有効」といったフィードバックが送られてくる。そしてそのフィードバックに基づき、ケアプランの修正やケアのやり方を見直すといった流れです。

これは現時点で表向き強制ではありません。なので「自分達はそんな面倒くさい事しないぜ」と強気のスタンスを取る所も一定数出てくるでしょう。しかしそこはずる賢い国の考えがあります。

今回の報酬改正の内容を見ると、全体的に基本単価が下がっています。しかしこのLIFEへの情報提供を行う事で「科学的介護推進体制加算」を始めとした、加算の取得が可能になり基本報酬分のマイナスを補って少しプラスになります。。逆にLIFEへの情報提供を行わないと、これまで算定できていた加算も算定できなくなり、報酬的には厳しくなります。

つまりこういう事です。

「生き残りたければLIFEへの情報提供に協力しろ。従わない奴らは報酬下げて潰すから」

これが国の本音です。表向きは強制してませんが、実態は僕達の顔面に札束でペチペチビンタしながら「ほらほら、どうすんの?」と脅してる闇金の取り立て業者のような態度です。なので実質LIFEへの情報提供をする事が、これからの介護業界ではスタンダードになることは既定路線です。

この科学的介護、もちろん良い面もありそれは存分にアピールされています。しかしどんな物事にもメリットがあればデメリットもあります。なのにそのデメリットについては全くといって良いほど情報がありません。

では、「LIFE」科学的介護のデメリットとは何なのでしょうか?

科学的介護が抱えてる闇

科学的介護が抱えてる闇

科学的介護の活用が積極的に行われるようになれば、現在のような個人の経験や勘に頼ったようなケアは少なくなり、誰がやっても一定のケアができるようになる事が期待され、それは僕個人としてもとても良い事だと思います。

しかし、この科学的介護の価値観が支配的になりすぎると恐ろしい未来が予想できます、それは

「データで評価できない事は全部ゴミ」

介護業界で働く職員の多くがこのような価値観が当たり前になる事です。

「そんな事になるわけないでしょ」

現時点ではそう思う人が多いでしょう。しかし、経営者側は数字を上げる為に何をするかと言えば加算が取れる業務にリソースを割き、そうでない部分には極力リソースを割り振らないようになるのです。これは僕自身もこれまで経営者会議等に参加し、改正の度に話し合いを積み重ねてきたから分かる事です。

皆さんもこれまで急に事業所の方針や、仕事のやり方が大きく変わって戸惑う事はあったでしょう。その背景には必ずこういった報酬改正の内容が強く影響しているのです。

そうなれば、会社に雇われている職員は違和感や疑問を感じながらも、指示された仕事を必死にこなす必要があり、そうなると大体は思考停止で仕事をするようになってしまうのです。

 

科学的介護というのは、ADL等の機能改善を目的としています。機能改善というのは成果が出たか出てないか、非常に分かりやすいですよね。しかし僕達が支援している高齢者というのは年齢を重ねた結果による衰えがあるのが当たり前です。

この科学的介護というのは、ある意味その人間の自然なプロセスを否定するものでもあるのです。

「なんで機能向上できないの?最低でも現状維持か、低下遅らせるかでしょ?それできない介護に価値なんてないから」

この考え方、ヤバくないですか?そもそも介護の仕事というのは、データや数値に表れないけど大切な仕事ってたくさんありますよね。しかし科学的介護の考えが過剰になると、多くの大切な仕事が否定されてしまう懸念があるのです。

所長、利用者に楽しい時間を過ごしてもらえるレクリエーションを考えたのですが

それをやる事によって、利用者の機能が改善するという科学的根拠やデータはあるの?

いえ・・・。ただ利用者の皆さんに、少しでも笑顔で過ごせる時間を増やしたいと思ったので

余計な事しなくていいから、ちゃんと機能向上した事を証明するデータを収集しなさい!

今後このようなやり取りが増える事が、科学的介護が抱えている最大の闇です。

その結果、働く職員は機能向上や改善にしか目が行かなくなり、それ以外の仕事はやらなくなってしまう恐れがあるのです。

これが現実になれば、介護現場はほぼ刑務所同然です。利用者は常に職員に監視され、一方的にLIFEが示したプログラムを強要される。それができない利用者は見ている意味はあまりないので、最低限のケアだけして放置。

こんな無機質な介護、一体誰が望むのでしょう?介護の技術というのは、その根底に人間の温かな「心」があって意味や価値、効果があるのです。それを度外視して科学的根拠ばかり追求した介護には価値がない所か、人を傷つける凶器にすらなりかねない恐れがあるのです。

まとめ

科学的介護が過剰に推し進められれば、無機質な介護しかできなくなり、人として生きる喜びも尊厳も奪われかねません。

そうならない為にも、科学的介護の良い面ばかり見るのではなく、このような闇とも言える負の側面もしっかり理解する。その上で活用する事が大事だと思います。

科学的介護は劇薬です。上手く使えば効果抜群ですが、取り扱いを間違えれば死んだ魚の目をしたような高齢者を大量に生み出しかねない副作用も抱えている、まさに「諸刃の剣」と言えるでしょう。

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