以前から話題になっている、介護職員らの給与を月額3%(9000円)ほど引き上げる政策が令和4年の2月から開始になります。
具体的な支給要件や手続きに関しての情報は介護保険最新情報VOL.1026にも書かれていますので、知りたい方はコチラをご参照ください。
月額9000円アップ、結構大きいですよね。年収ベースで考えると約11万円上がります。
だがしかし!
今回の賃上げに、またまた僕達ケアマネは対象外にされてしまいました。
特定加算の時にも対象外にされ苦汁を飲まされたというのに。またも同じような仕打ちを受ける事になりました。
ケアマネが特定加算対象外にされた時の記事は特定加算は専任の居宅ケアマネ対象外 これは黙っていられないをご参照ください。
一体なぜ、僕達ケアマネが今回も賃上げ対象外にされてしまったのか?その理由について考えてみました。
ケアマネが賃上げ対象外になった理由
理由①国は令和3年度報酬改定で十分だと思っている
まず去年の4月から、介護保険改正でケアマネの報酬部分にテコ入れがありました。
目玉としては、「居宅支援費の微増」「逓減制の適用緩和」「特定事業所加算(A)の新設」です。
この辺りの詳しい内容については知りたい方はコチラをご参照ください。
全体的にほんの少しだけ報酬が上がった事になります。ただその効果はかなり限定的で、ほとんどの事業所が今回の改正で収益的に以前より楽になったとは思っていないでしょう。
実際給料アップに反映させるのには厳しい報酬で、頑張っても小学生のお小遣い程度にしか上げれないレベルです。
ところが、国はこの報酬改定でこう考えている可能性があります。
今回これだけ報酬上げてやったんだから、しばらくケアマネの報酬は上げる必要ないでしょ
だからこそ、今回僕達ケアマネを賃上げ対象外にするような内容にしたのです。
もしそうなら、僕は声を大にしてこう言いたい
ふざけるな、こんなはした金じゃ全然給料上がった感ないわ!!
この記事を読んでくれているあなたはどうでしょう?今回の介護保険改正で自分の給料が良くなったと感じていますか?
理由②ケアマネは十分数が足りてると思っている
もう一つの理由として、国はもうケアマネの数が十分足りてると考えている可能性があります。
↓
・だったら、処遇改善とかそんな頑張る必要ないよね?
↓
・むしろ放置して、辞めてもらったほうが予算の節約になっていいんじゃない?
現場ではケアマネの担い手が不足した結果、ハードワークに限界がきて辞める人も増えてきています。しかしそれに対して国は何の対策も講じる様子は見られません。
この背景には、国は最終的には
最終的にはケアマネいなくても、介護保険制度回せるんじゃない?
こういう思惑がありそうです。その根拠が今年から本格的に運用が開始された「LIFE」システムです。
LIFEシステムは、介護に関する様々なデータを国のビッグデータに集約し、それを基に介護にも医療のような科学的根拠に基づいたケアを行わせようというシステムです。
このLIFEシステム。現状ではまだまだ実践で使える代物ではないです。
しかしある程度データが集まり、それに基づいた正確なフィードバックが可能になってくると思われます。
そうなると幅を利かせてきそうな仕組みがあります。それが現状ではまだ試験段階のAIケアプラン
AIケアプランとは、簡単に言えば必要項目を打ち込めば、AIが自動で最適と思われるプランの候補を幾つかピックアップしてくれるものです。
不動産屋で物件を探す時に、家賃とか場所とか、部屋の間取りを入力して検索した人は多いでしょう。それのケアプラン版と考えていいです。
「このAIケアプランが実用的になれば、ケアマネがいなくてもケアプランは作れる」
これが国の考えです。だから現時点でケアマネを増やす必要はない。
むしろ今後いらなくなるのだから、減らしたほうが有益でしょ?くらいに思っている可能性があります。
これからどうすればいいのか?
国が僕達ケアマネの賃上げをしない理由についてはある程度分かってきました。
少なくとも僕自身はこのまま何もしなければ、自分達の処遇はどんどん悪くなっていくと考えています。そしてその状況を放置しておく事はしたくありません。
では僕達はこれからどうしていくのがいいのでしょうか?
一人一人がしっかり声を上げる
まずは僕達ケアマネ一人一人がしっかり自分達の意見を発信する必要があると思います。
皆さんは10年ほど前のケアマネ協会の姿勢は知っていますか?
この当時のケアマネ協会は基本的に国の言いなりです。
(国)ケアマネの質が悪いから、介護保険の給付費が増えて予算を圧迫しているんですけど!?
こんな言いがかりみたいな主張に対してケアマネ協会は
(協会)本当におっしゃる通りです。我々ケアマネが大いに反省しないといけません。
こんな感じでずっと国の言いなり状態でした。この態度に僕達ケアマネはメチャクチャ不満を感じていました。
しかしこれまではその不満を表現できる機会がほとんど無かった為、国も協会も僕達の事を無視して好き放題やっていました。
ところが時代が進化し、皆がスマホを持っているのが当たり前になるとSNS全盛時代になりました。
その結果、僕のように普通のケアマネでも自分の意見や考えを発信する人が増えてきました。
そうなると、これまで無視できた会員たちの不満をスルーする事は難しくなってきました。何故ならケアマネ協会にとっての顧客は誰か?それは「会員」だからです。
協会の運営は会員から集めている会費がメインの収益源です。顧客の満足度を下げ、離脱する会員が増えれば収益源が枯渇し、運営が厳しくなるのは当たり前の結果ですよね。
そうなっては困るから、最近ではケアマネ協会も国の横暴な姿勢に対して反論をするようになってきました。
現実には反論しているだけで、まだまだ僕達が納得できるような結果は出ていない(今回であれば、結局賃上げ対象外なのは変えられなかった)ですが、昔に比べれば改善は認められます。
その為今後もブログやSNS等、自分達ができるやり方で、自分達の意見を発信し続ける必要があると思います。
実際それによって現実は少し変わったのですから。まだやっていない人は自分でできる範囲からで良いのでやってほしいと思います。
まずはツイッターなどから自分の意見を発信するのが一番手軽ですね。
自分で稼ぐ力を身に着ける
僕はケアマネ10年以上やっていますが、正直ケアマネの処遇は良くなるどころかむしろ悪くなっている傾向にあります。そしてその傾向が今後も改善する可能性は低いと考えています。
つまりこういう事です。
「国がケアマネの処遇を改善する事を期待する事はできない」
じゃあどうすんの?このまま諦めるしかないの?
そんな事はありません。収入というのは何も給与所得にだけ頼る必要などないのです。
現在は副業も当たり前になってきました。そこで僕がオススメしたいのは、できる範囲で副業にチャレンジし自分の力で稼ぐ力を身に着ける事です。
例えば副業としてはこのようなものがあります。
↓
・嫌々仕事するからいい仕事はできない
↓
・いい仕事ができないから、上司や同僚に怒られたりして嫌な思いする
↓
・余計に仕事行きたくない、仕事で結果も出ない
転職を検討する
そうは言っても、副業とかなんか怖い
そういう人もいますよね。僕自身も副業を始める前に、散々悩んでなかなか行動に移せなかった経験があるので分かります。
そんな場合は転職を検討してみるといいでしょう。
なぜ転職なのか?ここまで書いたように、ケアマネの処遇自体が今後改善する見込みは限りなく低いです。
しかしケアマネの給与などの待遇は事業所によって差が大きいのも事実です。実際同じような条件なのに、月給が5万くらい違う事なんてよくあります。
それはケアマネの価値をきちんと認めてくれている事業所であれば、法人内の別の部署からの売り上げで足りない分をきちんと補填してくれるからです。
介護系に特化した、僕がオススメする転職サイトがコチラ
どのサイトでも強引な転職勧誘はなし。
1分程度の簡単な登録手続きと、自分の転職において大事な条件(勤務時間、給料、休日、業務内容、残業や休日出勤の有無など)を入れれば、後はその条件に沿う形でサイトの担当者が探して提案してくれます。
この中でも特にオススメなのが、
【しろくま介護ナビ】介護職のためのホワイト企業への転職・就職サポート
このサイトが他のサイトと異なる点として、「ホワイト企業」に特化した求人を紹介してくれる事です。
ここでいうホワイト企業に該当する条件としては以下のような事業所を指します。
自分の希望を、ほぼ全部叶えてもらいました
かなりの希望条件をお伝えした所、否定せず共感しながら私の話を聞いてくれました。他者では希望の求人は無いと、すぐに断れれる事が多かったのですが、担当の方は100%希望は叶わないかもしれないけど、その中で何が一番重要だと思っているのか、一緒に考えて希望に近い転職先を見つけましょうと言ってくれました。こまめに連絡もいただき、面接までストレスもなく進む事ができました。
46歳 女性
最初から希望通りの求人を紹介してもらえました
電話で希望を伝え終わってから、すぐにメールで求人を紹介されましたが、1通目から希望通りの求人内容で驚きました。電話で希望条件の他に施設の雰囲気がこうだったらいいのにな~と、ぽろっとこぼした所もきちんと聞いてくれていたのか、そこも含めて求人を探してくれていただきました。本当にありがとうございました
28歳 男性
担当者の方が、求人の内容にとても詳しかった
かなりたくさんの質問をしたのですが、きちんと全て答えてくださいました。施設の研修制度がどうなのか、離職率が高いのか低いのか、何名体制かなど、何を聞いても答えてくださり、求人の内容にとても詳しかったので安心しておまかせする事ができました。
39歳 女性
※引用元:しろくま介護ナビHPより
転職サイト使って転職したい気持ちはあるけど、まだハッキリ辞めるかどうか決めれてないうちにこういうサイトは使いづらいな
こんな風に悩んで、結果何もできずに悶々と日々を過ごしちゃってる人は多いと思います。実際僕もそうでした。でも大丈夫です。このサイトでは、強引な勧誘は一切ないですし、「辞めるかどうか迷っている」段階でも登録して相談してOKです。
まとめ
ケアマネが賃上げ対象外になった理由